・MOVU(モヴュ)シャトル技術を導入、集中型物流効率を大幅向上へ
ユングハインリッヒ(Jungheinrich):2025年12月3日
■高層ラック倉庫とMOVUアトラスシャトルによる集中管理
- 新倉庫は高さ11.66mと12.76mの2区画にわたり、計2,916パレット用ラックを多深度で設置。
- 8台のMOVUアトラスパレットシャトルが24時間稼働し、最大1,000kgのユーロパレットや工業用パレット、さらに1,250kgまでのプラスチック・ステンレス容器を搬送。
- シャトルは最高速度1.4m/s、加速度0.4m/s²で走行。独立二輪構造により狭小チャネルでも精密かつ安全に運行可能。
- 使用温度範囲は-25℃~+45℃と広く、汎用性に優れる。
■空間効率を50%以上改善
MOVUアトラスシステムは走行通路を不要とする設計により、従来型倉庫に比べて50%以上の空間利用効率を実現。
コッペンラート&ヴィーゼのエンジニアリングプロジェクトマネージャー、トビアス・レスティング(Tobias Lesting)は次のように述べている。
「既存建屋内で効率的かつ自動化された包装物流の基盤を築けることは大きな成果です。ユングハインリッヒはハード・ソフト両面の経験と技術力を兼ね備え、MOVUシステムを我々のプロセスに完璧に統合してくれました。」
■ソフトウェアによるシームレス統合
MOVUウェアハウス・エグゼキューション・システム(Warehouse Execution System, WES)は、倉庫・搬送プロセスをリアルタイムで統合管理。
- MOVU ops:上位倉庫管理システムからの指令を具体的な搬送タスクへ変換。
- MOVU tower:最適なシャトルを選定し、効率的なルートを決定、全活動を監視。
- MOVU pilot:各シャトルの精密制御を担当。
■モジュール構成により将来的な拡張にも柔軟に対応可能。
ユングハインリッヒのテクニカルセールスプロジェクトマネージャー、クラウス・ボーデ(Claus Bode)は次のように強調する。
「搬送設備からソフトウェア統合、サービスまで一貫提供できるのが当社の強みです。MOVUアトラスシステムの導入により、高密度倉庫と高い動的性能を両立し、将来の成長基盤を築きます。」
■納入範囲と稼働予定
ユングハインリッヒの納入範囲には、2,916パレットラック、プラットフォーム、階段、安全設備に加え、8台のMOVUアトラスパレットシャトル、MOVU towerソフトウェア、リフト、パレット搬送システム、倉庫管理システム(MOVU ops)が含まれる。さらにアフターサービスも担う。
新倉庫の稼働開始は2027年1月を予定している。