ボッシュ・レックスロス(Bosch Rexroth):2025年12月3日
本イニシアティブは、中小・中堅製造業の競争力強化を目的に2024年4月に設立。大手技術企業、スタートアップ、IT企業、製造業企業をネットワーク化し、実践知の共有と将来のデジタル化戦略構築を支援する。
ドイツ経済研究所によると、同国企業の99%以上が中堅・中小企業であり、雇用者の約7割を占める。ボッシュ・レックスロスの取締役でファクトリーオートメーション事業を統括するトーマス・フェヒナー(Thomas Fechner)氏は、デジタル化の重要性を次のように述べた。
「デジタル化は今後、中堅企業が競争力を高めるための非常に大きな機会です。“Next Level Mittelstand”はその潜在力を業界全体で引き出す理想的なプラットフォームになるでしょう。」
同社はすでに、オープン型・モジュラー型・スケーラブルな自動化アーキテクチャを核とする「ctrlX AUTOMATION」プラットフォームやアプリ技術によって、将来を見据えた自動化ソリューションを展開してきた。フェヒナー氏は「株主として参画することで、当社の技術知見を活かし、中堅企業のデジタル未来設計に貢献したい」とコメントした。
イニシアティブでは、参加企業がワークストリーム形式で課題を分析し、デジタル施策の「手順書(Cooking Recipes)」を共同作成する。これらの手順書は、参加企業が自主導入または外部サービスを活用して段階的に運用できる形式で提供される。
現在、ボッシュ・レックスロスを含む7社が、プロダクトカーボンフットプリント(PCF)計算手法の標準化ワークストリームを進行中で、規制条件整備後の統一手法確立とベストプラクティス共有を見込む。
本取り組みは、AI活用、自律化、オープンアーキテクチャへの移行が進む欧州製造業の潮流を反映したもので、中堅製造企業のDX加速に貢献する枠組みとして注目される。