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川崎重工、ソーシャルロボット実証拠点を統合、共創型開発体制を拡大へ

川崎重工業は11月26日、羽田空港エリアで展開してきたソーシャルロボットの実証実験場「Future Lab HANEDA(フューチャーラボ羽田)」を、同社のソーシャルイノベーション共創拠点「KAWARUBA(カワルバ)」へ統合したと発表した。統合により開発フェーズから社会実装までを一体で推進し、ロボットと人が共生するサービスモデルの実用化を加速する。

「Future Lab HANEDA」は、飲食店、教育・観光施設、商業施設など、実際の生活空間を模擬した空間でロボットサービスを検証できる場として2022年に開設。川崎重工製ロボット「Nyokkey(ニョッキー)」や各社サービスロボットの接客・案内運用実証が進められてきた。

今回、同施設の機能を「KAWARUBA」に集約することで、AI・ロボティクスの研究、UXデザイン、実証運用、社会受容性研究をワンストップで実施可能な体制が整う。自治体・企業・教育機関との協業や、PoC(概念実証)、実証導入、事業化検討までの道筋を一本化し、商用展開スピードの向上を狙う。

川崎重工では、ロボットが公共空間や商業領域で継続利用されるためには、人・環境・運営フローに合わせたUX設計が不可欠としており、同拠点の統合を“社会実装フェーズ強化”の重要ステップと位置付ける。今後は、案内ロボット、コミュニケーションロボット、モビリティ型ロボットなど、非製造業向けロボットの開発テーマを拡大する。

同社は、「統合により実用化の検証速度を高め、社会に必要とされるロボット像をユーザーと共に創る」とし、ロボットサービス市場の拡大を見据えた開発・実証基盤整備を進める。

■ KAWARUBA(カワルバ)概要
• タイプ:ソーシャルイノベーション共創拠点
• 機能:研究開発/UX設計/サービス検証/社会実装支援
• 対象領域:サービス・医療・インフラ・物流など非製造業分野

ニュースリリース

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