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クラボウ、インドネシア子会社の工場を移転、生産体制を再編

・紡績へ特化し高付加価値化を推進

クラボウ(大阪市中央区)は11月11日、インドネシアのグループ会社であるクラボウ・マヌンガル・テキスタイル(以下KMT)の工場を移転し、生産レイアウト見直しや設備更新による生産性向上と省力化を進めると発表した。移転完了は2026年度中を予定している。

今回の移転は、繊維事業のグローバル供給体制の再編の一環として実施するもので、今年7月末に閉鎖した安城工場の設備移設計画と連動する。クラボウは繊維事業において海外生産の最適化を加速しており、生産能力・採算性の両面で競争力強化を目指すとしている。

KMTではこれまで紡績と織布を一体で担ってきたが、今回の移転を機に事業内容を見直し、織布工程はタイのグループ企業タイ・クラボウへ移管。新工場では紡績に特化し、特殊糸など高付加価値領域に重点を置く。既存設備に加え新設備を導入し、工程配置の最適化を図ることで、省力化・品質安定・生産効率向上を進める考え。

新工場はインドネシア中部ジャワ州サラティガ市に設置し、約35,000錘規模の紡績設備を配置。現行工場(バンテン州タンゲラン市・48,880錘)から段階的に設備を移設し、新旧両工場を並行稼働しながら移行期間を設け、需供への影響を最小化する。

クラボウは「海外拠点中心の最適生産体制構築により収益改善と事業拡大につなげる」としており、ASEAN圏繊維事業基盤の再編は今後も継続する見通し。

<プロジェクト概要>
工場移転先:インドネシア 中部ジャワ州サラティガ市
移転元:インドネシア バンテン州タンゲラン市(現行KMT工場)
再編内容:織布工程をタイへ移管し、KMTは紡績へ特化
新工場規模:紡績設備 約35,000錘、従業員 約300名
稼働スケジュール:現行工場と並行移行、2026年度中に移転完了予定
目的:生産性向上、省力化、供給体制最適化、高付加価値化による競争力強化

ニュースリリース

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