・食品製造ライン向け、高機能樹脂×AIロボティクスで生産性2,000食/時
三井化学と豆蔵は11月21日、中食工場の盛り付け工程を自動化する新型ロボット「美膳(びぜん)」を共同開発した。2025年12月開催の「2025国際ロボット展(iREX2025)」で初公開する。
三井化学はロボットハンド用樹脂開発や設計・成形技術、ロボット製造・販売を担当。豆蔵はAI・ビジョンシステム、ロボットアーム制御、システム設計を担った。三井化学が自社ブランドロボットを製造・販売するのは今回が初となる。
■主な特徴
• 生産性:業界最高水準の2,000食/時
従来機が1,200食/時程度だったのに対し、人の作業能力に相当する処理能力を実現。人とロボットが共存するラインでも高い生産効率を維持する。
• 多品種生産に対応した高速切替機構
キャスター式移動構造や交換式ハンドを採用。ユーザーインターフェースも簡易化し、短時間でライン変更が可能。AI画像認識により食品の形状差や位置ズレにも対応する。
• 軽量化・小型化で既存ラインに適用可能
アーム外装の樹脂化により軽量化と高剛性を両立。省スペース設計と双腕構造により、既存の盛り付けラインへの後付け導入が可能。
• 人と共存する安全設計
非接触検知センサーを搭載し、接近時は自動で減速・停止。食品安全・機械安全の両面で実証試験を完了している。
開発にあたり、三井化学グループのネットワークを活かして食品工場での実証検証を進め、実用レベルでの性能確認を終えたという。
<展示情報>
• 展示会名:2025国際ロボット展(iREX2025)
• 会期:2025年12月3日〜6日