・統合型エネルギーソリューションによりデータセンターの効率性、レジリエンス、導入期間の向上を目指す
キャタピラー (Caterpillar):2026年11月18日
■協業の概要
この取り組みは、バーティブの配電・冷却ポートフォリオと、キャタピラーおよびその子会社ソーラータービンズ(Solar Turbines)の発電およびCCHP(Combined Cooling, Heat and Power:コジェネレーション)における製品・専門知識を統合し、導入を簡素化し、電力供給開始までの時間を短縮し、データセンター運用のパフォーマンスを最適化する事前設計アーキテクチャを提供する。
■ソリューションの特徴
電力供給面では、キャタピラーとソーラータービンズが天然ガスタービンやレシプロエンジンなどの発電ソリューションを供給し、CCHP向けの信頼性が高くスケーラブルな電力と熱エネルギーを提供する。
冷却・配電面では、バーティブがモジュール式の事前設計ブロックとしてパッケージ化された電力・冷却ソリューションとサービスの完全なポートフォリオを提供し、設計サイクルの短縮と導入の標準化を実現する。
■顧客メリット
今回の協業により顧客が得られる主な利点は以下の通り。
電力供給開始の迅速化 – 事前設計されたモジュラー型リファレンスアーキテクチャの活用により、導入時間を短縮する。
PUE(Power Usage Effectiveness:電力使用効率)の低減 – 電力、冷却、配電、動的負荷管理がエンド・ツー・エンドで最適化されたシステムにより、従来設計と比較してエネルギー効率とカーボンフットプリントの改善を実現する。
グローバルなライフサイクルサポート – バーティブとキャタピラー双方の信頼性の高いグローバルサービス・サポートネットワークに支えられたソリューション提供。
■経営陣のコメント
バーティブ最高経営責任者(CEO)のジオ・アルベルタッツィ(Gio Albertazzi)氏は次のように述べている。「キャタピラーおよびソーラータービンズとのこの協業は、当社のBYOP&C(Bring Your Own Power & Cooling)戦略の要であり、レジリエントなオンサイト発電ソリューションを提供することで、グリッド・トゥ・チップのフレームワークとシームレスに連携します。これは送電網への依存を削減または排除したいお客様にとって最適です。相互補完的な技術、ポートフォリオ、専門知識を組み合わせることで、協調的な統合を可能にします。当社の事前エンジニアリングされた相互運用性テスト済みのビルディングブロックにより、お客様は予測可能なシステムパフォーマンスで、設計、構築、導入を同時進行できます」
キャタピラーのパワー&エナジー部門グループプレジデントであるジェイソン・カイザー(Jason Kaiser)氏は次のように語った。「AI駆動型ワークロードが加速し続ける中、堅牢でスケーラブルな電力インフラと冷却の需要がますます重要になっています。バーティブとの協業により、PUEを低減し、お客様の進化するニーズに応える統合型オンサイトエネルギーソリューションを提供できるようになります」
■今後の展開
今回の覚書(MOU)締結は、オンサイトエネルギーソリューションへの高まる需要に直接対応し、ソリューション設計と実装に対する協調的かつ顧客第一のアプローチを提供する。このエコシステムのさらなる洗練化における重要な一歩を示すもので、顧客がエネルギー制約を克服し、最適化されたAIセンターを導入できるようにする。
■企業概要
・バーティブについて
バーティブ(NYSE: VRT)は、ハードウェア、ソフトウェア、分析、継続的なサービスを統合し、顧客の重要なアプリケーションが継続的に稼働し、最適なパフォーマンスを発揮し、ビジネスニーズに応じて成長できるようにしている。本社は米国オハイオ州ウェスタービルに位置し、130カ国以上で事業を展開している。
・キャタピラーについて
2024年の売上高および収益は648億ドル。建設・鉱山機械、オフハイウェイディーゼル・天然ガスエンジン、産業用ガスタービン、ディーゼル電気機関車の世界的大手メーカー。100年にわたり、顧客のより良い持続可能な世界の構築を支援し、低炭素社会の実現に貢献している。
・ソーラータービンズについて
サンディエゴに本社を置くソーラータービンズは、キャタピラーの完全子会社。1〜39MW範囲の中型産業用ガスタービンの世界最大の製造メーカーで、世界100カ国で15,000台以上のソーラーユニットが稼働している。主な用途は発電、石油・天然ガス生産、天然ガス輸送など。