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コネクレーンズ、科学研究、環境保護、ウクライナ支援に総額30万ユーロを寄付

・欧州最大級のクレーンメーカー、持続可能な未来への貢献を加速

コネクレーンズ(Konecranes):2025年11月20日

クレーン・荷役機器大手のコネクレーンズは、2025年の寄付先として、ヘルシンキ大学(University of Helsinki)、ヨン・ヌルミネン財団(John Nurminen Foundation)、セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)の3団体を選定した。寄付額は各10万ユーロ、合計30万ユーロで、同社株主総会の承認に基づき実施するもの。寄付方針である「科学・環境・支援が必要な人々への貢献」に沿った形となる。

同社コーポレートアフェアズ&ブランド担当EVPのミンナ・アイラ(Minna Aila)氏は、「持続可能で希望ある未来に向けた行動はすべて価値があります。今回の寄付は、知識、思いやり、そして海洋環境保全への投資です」とコメントした。

■ ヘルシンキ大学の機械ビジョン研究を支援

コネクレーンズが継続して支援しているヘルシンキ大学への寄付は、機械ビジョン(Machine Vision) 分野の研究に充てられる。これは、コンピュータビジョンとディープラーニングを組み合わせ、クレーンの周囲認識を高める技術で、生産性と安全性の向上に直結する。同社が進める機械の自動化においても重要な位置づけとなる。

同大学サステナビリティ科学・時空間データ解析教授のラウラ・ルオツァライネン(Laura Ruotsalainen)氏は、「寄付により長期的な研究が可能となり、若手研究者の育成にも寄与します。クレーンやマテリアルハンドリングにおける、安全で効率的な機械ビジョン活用型オートメーションの実現を加速させます」と述べた。寄付金は博士論文および修士論文研究にも投入される。

■ バルト海汚染対策でヨン・ヌルミネン財団を支援

同社は、バルト海の汚染が従業員・顧客などにも影響する問題と捉え、海洋環境保全を行うヨン・ヌルミネン財団への寄付を継続する。同財団は栄養塩負荷の削減や海底の再生など、バルト海の環境改善に向けた多様なプロジェクトを主導している。

同財団CEOのアンナマリ・アッラコスキ=エンガルト(Annamari Arrakoski-Engardt)氏は、「2030年までにバルト海への人為的負荷を大幅に削減することが目標です。コネクレーンズの寄付により、海洋自然の回復、海運分野での排出抑制、栄養塩流出の低減、海の保全に関する市民意識向上といった取り組みがさらに進みます」と語った。

■ セーブ・ザ・チルドレンと連携し、ウクライナの子どもを支援

今回初の寄付先となるセーブ・ザ・チルドレンは、世界有数の独立系児童支援団体。コネクレーンズは、ウクライナの戦争により特に前線近くの地域で深刻な影響を受けている子どもたちに対し、教育の継続とメンタルヘルス支援を提供するため、同団体フィンランド支部(Save the Children Finland)を通じ寄付を実施する。

同団体の国際プログラム部門ディレクター、アンネ・ハーラネン(Anne Haaranen)氏は、「コネクレーンズの支援により、戦時下でも子どもたちが学び続け、心の健康を保つ支援が可能になります。子どもは戦争中であっても、友人と会い、遊ぶ時間を持つべきです」と述べた。

■ コネクレーンズについて

コネクレーンズ(Konecranes)は、世界50か国以上で約1万6,500名の従業員を擁し、幅広い産業向けにマテリアルハンドリングソリューションを提供する世界的リーダー。2024年のグループ売上高は42億ユーロ。同社株式はナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki、銘柄コード:KCR)に上場している。

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