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英JCB、新型「ファストラック6300」がトラクター・オブ・ザ・イヤー受賞 ― 持続可能性部門で2度目の栄冠

JCB :2025年11月11日

英JCBは、独ハノーバーで開催中の世界最大の農業機械展「アグリテクニカ(Agritechnica)」において、同社の新型高出力トラクター「ファストラック(Fastrac)6300」が「トラクター・オブ・ザ・イヤー2026(Tractor of the Year 2026)」の「サステナブル・トラクター・オブ・ザ・イヤー」部門を受賞したと発表した。JCBが同部門を受賞するのは、2023年の「Fastrac 4220 iCON」に続き2度目となる。

今回の受賞は、ファストラック6300が持つ業界をリードする性能、効率性、そして環境への配慮を融合させた点が高く評価されたもので、審査員団は「性能、効率、持続可能性のバランスを再定義するモデル」と評した。審査には、実際の農業現場での経験を有する機械専門家が参加している。

JCB副会長のジョージ・バムフォード(George Bamford)氏は、「新型Fastrac 6300の開発に携わったチームに心から祝意を表したい。これはまさにJCBの技術革新への情熱を体現する工学の傑作だ」とコメントした。

新型「ファストラック6300」は最高出力335馬力を誇り、デジタル接続性と土壌保全を両立させる“持続可能なイノベーション”の象徴とされている。中央タイヤ空気圧制御システム(CTIS)を搭載し、道路走行時と圃場作業時の最適空気圧を自動で設定することで、土壌の締め固めを軽減しつつ高効率な作業を実現する。

また、ファストラックシリーズの特徴である四輪独立のダブルアクティング・サスペンションは、従来トラクターの固定軸構造に比べ、走行時の快適性を大幅に向上。さらに「iCON」デジタル操作インターフェースにより、作業機や車両システムの設定を容易に行うことができる。これにより、長時間作業におけるオペレーターの疲労を軽減し、生産性を高めている。

同機はまた、法定最高速度66km/hでの公道走行を可能とし、耕起や整地といった重負荷作業でも高い牽引性能を発揮する。加えて、JCB独自の「スマート・トランスミッション・コントロール」システムがエンジンとトランスミッションを最適制御し、燃料消費を抑えながら最大限の性能を引き出す。

新シリーズ「ファストラック6000」シリーズは、多様な圃場作業や輸送業務に対応する高機能トラクターとして、農業事業者や請負業者向けに順次市場投入が進められる予定である。

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