エルビーエックス・カンパニー(LBX Company):2025年11月4日
■高効率を実現する新世代油圧システム
145 X4Sの中核には、電子制御式油圧ポンプシステムと、同社独自のSSC(Spool Stroke Control)システムを組み合わせた最新油圧制御技術を採用。これにより掘削作業の精度と制御性が大幅に向上し、作業効率を最大化する。
エンジンは、燃費性能に定評のあるいすゞAR-4JJ1X(Final Tier 4)を搭載。ディーゼル微粒子フィルター(DPF)を不要とし、DPF関連の保守・交換コストを削減した。4つの出力モード(SP、Power、Eco、Lift)を備え、作業内容に応じて最適な出力と燃費を両立できる。
■現場に対応するデジタル技術
145 X4Sは、最新の現場管理機能にも対応。オプションで「デジタルレベル」「高さ・深さアラーム」「ペイロード管理システム」などを搭載できるほか、プレシジョン・グレード対応設計により、IMUセンサーを用いた機械誘導・制御システムの装着を容易にしている。これにより施工精度の向上と導入工数の削減を実現した。
■稼働率と整備性を両立
燃料フィルター交換間隔を500時間に延長し、稼働時間を拡大。さらにDEF(尿素水)タンクの消費率は軽油比2~3%と低く、補充頻度を抑制した。主要なサービス点検箇所はすべて地上からアクセス可能で、日常点検の利便性を高めている。
■快適性と安全性を重視したキャブ
キャブ内には10インチの高精細LCDモニターを搭載。反射防止コーティングにより視認性を確保し、作業ツール名やメッセージ、SCR自動再生状況などを自由にカスタマイズ表示できる。
また、WAVES(Wide Angle Visual Enhancement System)により230度の広視野映像を提供し、安全性と周囲確認性を向上。ROPS/FOPSレベル1認証の広々としたキャブは、ハイバック・チルト・ヒーター付きシートを備え、長時間作業でも快適な環境を実現した。
この145 X4Sは、燃費性能の向上とメンテナンス性の簡略化、そして快適な操作環境を兼ね備えた中型クラスの主力モデルとして、北米市場での競争力強化を狙うものとなっている。
<会社概要>
会社名:エルビーエックス・カンパニー(LBX Company LLC)
本社所在地:米国ケンタッキー州レキシントン
主要製品:リンクベルト(Link-Belt)ブランドの油圧ショベル(標準型、ミニマムスイング、ロングフロント、資材ハンドリング、重作業用、林業用など)
販売地域:北米・中南米(南米はLBX do Brasilが統括)
親会社:住友建機株式会社(本社:千葉県)
特長:150年を超えるLink-Beltの伝統を継承し、品質・技術革新・持続可能性の向上に注力