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日本精工(NSK)、英国ピータリー地区からの生産撤退を検討し組合協議を開始

日本精工(NSK)は11月11日、欧州生産子会社であるNSKベアリング・ヨーロッパ社およびAKSプレシジョンボール・ヨーロッパ社が、英国北東部ダラム州ピータリー地区からの生産撤退を労働組合に提案し、協議を開始したと発表した。

今回の措置は、NSKが推進する「中期経営計画2026」に基づく欧州事業の構造改革の一環。欧州では現地生産品の収益性に課題があり、不採算事業からの撤退や生産拠点の再編を進めており、ピータリー地区の撤退検討もその流れに沿うものとなる。

今後、同社は関係者と協議を重ね、撤退が正式に決定した場合には2027年3月末までの完了を目指す。撤退に伴い影響を受ける約350名の従業員に対しては、必要な支援措置を実施する方針を示している。

英国では、1996年雇用権利法第139条および1992年労働組合および労使関係法第188条により、1事業所で90日以内に20名以上の人員削減を提案する場合、労働組合との協議が義務付けられており、今回の協議開始はこれに基づく対応となる。

なお、同件が業績に与える影響については現時点で見通しが難しく、今後精査のうえで速やかに公表するとしている。

<ピータリー工場の概要>
• 所在地:英国ダラム州ピータリー
• NSKベアリング・ヨーロッパ社 ピータリー工場:1976年創業/自動車向け軸受を生産/従業員271名
• AKSプレシジョンボール・ヨーロッパ社:1989年創業/軸受用鋼球を生産/従業員75名

■日本精工について
日本精工は1916年に日本初の軸受を製造して以来、100年以上にわたり軸受、自動車部品、精機製品などの分野で事業を展開。現在は約30カ国に拠点を有し、軸受分野で世界第3位の規模を誇る。
同社は企業理念「MOTION & CONTROL™」のもと、安全で持続可能な社会の実現と環境保全に取り組み、「NSKビジョン2026『あたらしい動きをつくる。』」のもとで事業の変革を進めている。

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