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日本ガイシ、米国FMIで半導体装置部品の生産能力を1.2倍に増強、89.6億円投じ2027年1月稼働へ

日本ガイシ(名古屋市瑞穂区)は10月31日、半導体製造装置用部品を手がける米国子会社FM INDUSTRIES, INC.(社長:デイビッド・ミラー、本社:カリフォルニア州)に約89.6億円を投じ、生産能力を約1.2倍に拡大すると発表した。アリゾナ州フェニックスでの新設備導入と建屋整備を進め、2027年1月に稼働開始を予定している。

今回の投資は、AI用途を中心に拡大が見込まれる半導体需要への対応を目的としたもので、効率的な生産ラインを整備することで従来比約20%の増産体制を確立する。米国内で進む大手半導体メーカーの設備投資に呼応し、現地供給力を高めるとともに、現地生産を軸とした強固なサプライチェーン構築を図る。

FMI社は、金属加工や溶射技術を活用して半導体製造装置向け高精度部品を製造しており、2023年には約30億円を投じてフェニックス市内に3万平方メートル超の敷地を取得していた。今回の追加投資により、総延床面積1万平方メートル規模の生産拠点として拡張する。

日本ガイシは愛知県内の知多事業所および子会社NGKセラミックデバイス株式会社(小牧市)でもセラミック部品を生産しており、グローバル供給体制を補完するかたちで米国拠点を強化。中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」で掲げるカーボンニュートラル(CN)およびデジタル社会(DS)分野への転換に向け、デジタル産業支援を加速する構えだ。

<プロジェクト概要>
所在地:FM INDUSTRIES, INC.(4150 S Riverpoint Pkwy, Phoenix, Arizona 85040, U.S.A.
投資額:6,400万米ドル(約89.6億円)
生産開始予定:2027年1月
敷地面積:31,700平方メートル
延床面積:10,100平方メートル
従業員数:約150名

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