・包装・製紙事業とグローバル供給部門で
バルメット(Valmet):2025年11月5日
フィンランドの産業機械大手バルメットは11月5日、同国の「協働法(Co-operation Act)」に基づき、包装・製紙事業部門およびグローバル供給部門(Global Supply Unit)における一時的な人員削減(レイオフ)に関する協議を11月10日から開始すると発表した。
今回の措置は、生産能力の調整およびコスト効率の向上を目的としたもので、同社は2024年および2025年にも同様の対応を実施しており、変化する市場環境に合わせた再構築を続けている。
包装・製紙事業部門は、バルメットの「バイオマテリアルソリューション&サービス」セグメントの一部で、板紙・紙の生産ラインや関連技術、サービスを世界市場に提供している。一方、グローバル供給部門は、同セグメント内での調達、物流、生産の最適化を担っている。
交渉の対象となるのは、包装・製紙事業部門内の「包装・製紙機械事業部(Packaging and Paper Machines)」の従業員、ならびにグローバル供給部門傘下のユヴァスキュラ(Jyväskylä)にあるP&P製造部(Manufacturing Unit)の機械工場および鋳造部門の人員。対象はフィンランド国内の全職種で、総勢950人超に上る見込みだ。主な対象拠点はユヴァスキュラ、ヴァンター市ティッカリラ(Tikkurila)、およびライシオ(Raisio)としている。
今回のレイオフはあくまで一時的措置であり、その実施規模や時期は協議の中で確定する予定。実施時期は2026年前半を見込んでいる。
バルメットの全世界の従業員数は約1万9,000人で、そのうち約6,000人がフィンランド国内に在籍している。
■ バルメットについて
バルメット(Valmet)は、プロセス産業向けの技術・サービス・自動化・流体制御ソリューションを提供するグローバルリーダー。225年以上の産業経験を持ち、約40カ国に拠点を展開。2024年の売上高は約54億ユーロ。本社はフィンランドのエスポー(Espoo)にあり、株式はナスダック・ヘルシンキに上場している。