・子会社ストレージソリューションズを通じて倉庫自動化専門企業を傘下に
ユンハインリッヒ(Jungheinrich):2025年11月4日
ハンブルク発 ― ドイツの物流機器大手ユンハインリッヒ(Jungheinrich)は、子会社ストレージソリューションズ(Storage Solutions)を通じて、米国の倉庫および受注処理ソリューション専門企業インバー(Invar)を買収したと発表した。この買収により、同社は北米における自動倉庫システム分野での地位を大幅に強化する。
■倉庫自動化に強みを持つインバーを傘下に
ジョージア州アトランタに本社を置くインバーは、2007年の設立以来、倉庫自動化分野で確固たる評価を築いてきたシステムインテグレーターおよびソフトウェア専門企業だ。同社は、コンサルティング、設計、シミュレーション、プロジェクト実行、アフターサービスの専門知識を、独自開発の倉庫実行システム(WES)と組み合わせた自動化ソリューションの提供で知られている。
50名の経験豊富な専門スタッフを擁するインバーは、統合された倉庫設計、高度なWES機能、包括的なプロジェクト実行、信頼性の高いアフターサービスを求める米国企業を戦略的ターゲットとして事業を展開してきた。
■北米での統合能力を強化
ストレージソリューションズにとって、今回の買収は戦略上重要な節目となる。両社の専門知識の統合により、カスタマイズされた自動化ソリューションの効率的かつ拡張可能な提供が可能になる。モバイルASRSに明確に焦点を当てることで、ユンハインリッヒは北米およびそれ以外の地域において、この分野における有数のインテグレーターとしての地位を確立する。
インバーの統合により、ストレージソリューションズはジョージア州アトランタとケンタッキー州アーランガーの2つの新拠点で事業展開を拡大。これにより新規顧客セグメントへの直接アクセスと、米国市場向けの現地統合能力を確保する。
■自動化と北米事業拡大を加速
ユンハインリッヒの取締役会会長ラース・ブルゾスカ(Dr Lars Brzoska)博士は次のように述べている。「自動化はマテリアルハンドリング分野で最も急成長しているセグメントの一つであり、モバイルASRSソリューションはその成長の最前線にあります。したがって、インバーの買収は当社の米国自動化プラットフォームを強化する重要な戦略的ステップであり、当社の米国子会社ストレージソリューションズが『ストラテジー2030+』をどのように実現しているかを示す好例です」
インバーのケン・マットソン(Ken Matson)社長は次のようにコメントしている。「ストレージソリューションズおよびユンハインリッヒとの統合を大変うれしく思います。私たちの専門知識と能力の結集、そして品質、イノベーション、顧客中心主義への共通のコミットメントにより、イノベーションを加速し、現在および将来の顧客により大きなメリットを提供できるようになります」
今回の買収は、自動化ソリューションへの戦略的投資と北米事業の拡大を掲げるユンハインリッヒの「ストラテジー2030+」実現に向けた論理的な一歩となる。