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明電舎、沼津事業所の変圧器工場増築に160億円投資

・2028年度稼働開始へ、生産能力1.5倍に引き上げ

明電舎は10月30日、沼津事業所(静岡県沼津市)の変圧器工場において、新建屋の増築に160億円を投資すると発表した。中期経営計画2027で掲げた成長投資350億円の一環として実施するもので、2028年度の稼働開始を目指す。

電力分野では、レベニューキャップ制度の導入や、データセンター建設に伴う電力需要の急増、再生可能エネルギー導入による送配電網整備の拡大などを背景に、変圧器需要が増加傾向にある。同社は今回の投資により生産体制を強化し、送配電事業者をはじめとする顧客への安定供給体制を構築する。

具体的には、敷地内に外装組立・試験場となる新建屋を増築する。並行して変圧器仕様の標準化・共通化によるリードタイム短縮、生産工程のDX推進、人員補強などを進め、生産能力を現状の約1.5倍に引き上げる計画だ。同時に、安全性と持続可能性を両立した生産体制の実現を目指す。

同社グループでは、国内外の拠点でも送配電設備関連の増強投資を展開している。海外では米国、インド、シンガポールの現地法人工場への設備投資を実施し、グローバルでの生産能力向上に取り組んでいる。

同社は「成長投資への重点的な資源配分を通じて事業規模の拡大と企業価値の向上を図り、すべてのステークホルダーへの継続的な価値提供に努める」としている。

<明電グループの送配電設備関連投資計画>
• 明電舎(日本): 真空インタクラプタの生産能力を2倍に増強 | 稼働開始時期: 2025年10月
• MEIDEN AMERICA SWITCHGEAR, INC.(アメリカ): 真空遮断器の生産能力を2倍に増強 | 稼働開始時期: 2026年3月
• MEIDEN T&D (INDIA) LIMITED(インド): 変圧器の試験場を増設し生産能力を1.2倍に増強 | 稼働開始時期: 2027年末
• MEIDEN SINGAPORE PTE.LTD(シンガポール): 工場移転に伴い変圧器工場・スイッチギヤ工場を統合し、生産効率を向上 | 稼働開始時期: 2028年度

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