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タクマJV、吹田市資源循環エネルギーセンター基幹的設備機能回復工事を受注

・ごみ処理施設延命化プロジェクトが始動

タクマは10月31日、同社を代表企業とする共同企業体(JV)が、大阪府吹田市から「吹田市資源循環エネルギーセンター基幹的設備機能回復工事」を受注したと発表した。同工事は、稼働開始から15年以上が経過し老朽化が進む同施設の延命化を目的としており、工事終了から14年間の長寿命化を目指す大規模プロジェクトとなる。契約金額は135.6億円(税抜)に上り、環境インフラの維持・更新における重要な一歩として注目される。

■長寿命化でLCコスト低減へ

吹田市資源循環エネルギーセンターは、480t/日(240t/日×2炉)の処理能力を持つストーカ式ごみ焼却施設と、アーク式灰溶融炉(49t/日)を備える基幹施設である。同市は、施設の全面的な更新ではなく、ライフサイクルコスト(LCC)低減の観点から、延命化工事の実施を決定した。

同工事の最大の特徴は、施設の稼働を継続しながら、通常の定期点検では対応が困難な老朽設備の更新を順次行う点にある。

<主な更新対象>

これらを計画的に更新することで、施設の安定稼働を確保しつつ、長期的な機能維持を図る。契約工期は2025年10月から2031年3月までの約5年半を見込んでいる。

■タクマの豊富な実績に期待

受注者である「タクマ・大同特殊鋼特定建設工事共同企業体」は、国内外で約380件の建設実績と多数の運営実績を持つタクマのノウハウを活用し、プロジェクトを推進する。タクマはリリースの中で、「今後も施設の更新や延命化工事、地域に寄り添った施設運営など、多様なニーズに応えることで、安心・安全なごみ処理に寄与してまいります」と述べており、環境プラント分野でのリーダーシップを改めて示した形だ。

老朽化が進む全国のごみ処理施設において、更新と延命化の選択は喫緊の課題であり、今回の吹田市の事例は、LCC低減と安定処理の両立を目指すモデルケースとして、今後の動向が注目される。

<工事概要>
・発注者:吹田市
・受注者:タクマ・大同特殊鋼特定建設工事共同企業体
・工事名:吹田市資源循環エネルギーセンター基幹的設備機能回復工事
・ 施設概要:ごみ焼却施設(処理能力:480t/日、処理方式:ストーカ式)、灰溶融設備(処理能力:49t/日、処理方式:アーク式灰溶融炉)
・ 主な工事内容:燃焼設備(耐火物・ストーカ)の更新、燃焼ガス冷却設備の更新 など

< 契約情報 >

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