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日鉄エンジ、アチハと協業へ、洋上風力O&M体制を強化、国内競争力のある一貫サービス構築

日鉄エンジニアリング(東京都品川区)は10月30日、アチハ(大阪市住之江区)と協業し、国内の洋上風力発電施設向けO&M(運転・維持管理)サービスを強化すると発表した。アチハが有する風力設備メンテナンス技術と熟練技術者を活用し、定期点検から大規模補修まで一貫対応できる体制を整備。競争力の高いO&Mサービスの提供を目指す。

日鉄エンジはこれまで、独Deutsche Windtechnik Offshore und Consulting GmbH、深田サルベージ建設との連携を通じてO&M事業の協業体制を構築。遊休地の利活用などを進め、日本海側を中心に適地展開を計画中である。今回のアチハとの連携により、設備保全分野における実行力が加わり、洋上風力分野の体制を一段と強化する。

同社は2010年より洋上風車基礎のEPCI(設計・調達・建造・据付)事業を展開し、これまでに石狩湾新港(112MW)および北九州響灘(220MW)の洋上風力発電向けにジャケット式基礎を納入・施工した実績を有する。また、国内外で延べ60カ所以上の発電所でO&Mサービスを展開している。

アチハは1923年創業。特殊重量物取扱い・機械設備据付分野で大手として知られ、陸上風力発電施設の設置・メンテナンスにおいて国内トップ級の実績を持つ。延べ500基以上の風車を保守し、100人を超える熟練技術者を擁するほか、陸上風車の大規模補修を重機作業から風車作業まで一貫施工できる国内唯一の事業者でもある。近年は洋上風車基礎の点検業務にも参入し、建設からメンテナンスまで一貫対応可能な体制を整えている。

日鉄エンジでは、長年培った大型海洋鋼構造物技術を基盤に、今後もカーボンニュートラル社会実現に向けて洋上風力分野のO&M事業を拡充していく方針である。

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