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NTN、インドでCVJ事業を強化、R&D体制構築と現地調達率向上で競争力を高める

NTNは10月29日、インド市場での事業拡大とグローバル競争力の強化を目的に、連結子会社NTN NEI Manufacturing India Private Limited(NNMI、ハリヤナ州バワール工場)で等速ジョイント(CVJ)内部部品の現地調達化および研究開発(R&D)体制の構築に向けた戦略的投資を進めていると発表した。

インドは自動車、鉄鋼、建設機械、エネルギーなど幅広い産業で成長を続けており、NTNにとって重要な重点市場となっている。特に自動車分野では、乗用車販売の増加に加え、電動化や高効率化が進展。CVJなど高精度部品への技術要求が一段と高まるなか、NTNは現地での開発・供給体制を強化する。

同社は2005年にインドで事業を開始。現在、バワールおよびチェンナイの2工場で自動車用CVJやアクスルベアリングなどを生産し、主に日系完成車メーカー向けに供給している。今回の投資では、現地内製化と技術開発力の向上を軸に、次の施策を展開する。

■CVJ内部部品の現地内製化推進

バワール工場にCVJ内部部品の加工設備を新設。現地調達率を従来の60%から85%に引き上げ、納期短縮とコスト競争力の向上を図る。

■R&D体制の構築と技術対応力の強化

設計・試験設備を導入し、CAE解析や耐久試験などの開発業務を現地で完結できる体制を整備。本年4月より技術対応を開始しており、2026年には試作から評価試験までを現地で対応できる体制を確立する。これにより、迅速な技術提案と顧客サポート力を高める。

■EV対応商品の開発加速

静粛性・軽量化・高効率化など電動車特有の要求に対応した高機能CVJの開発を進め、インド市場への展開を強化する。

さらにNTNは、自動車向けのみならず、鉄道車両、風力発電、工作機械など産業機械分野でもインドでの需要拡大を見込む。特に鉄道向けでは、絶縁性能に優れた「メガオームシリーズ」軸受が評価を得ており、同技術はEV用モーターなどへの応用も期待されている。

NTNは今後も、コスト・納期・技術サービスの最適化を通じて競争力を高め、軽量・高効率化といった技術ニーズに対応する高付加価値製品の開発・供給を推進。インド事業の一層の拡大と、持続可能なモビリティ社会の発展に貢献していく考えだ。

<NTNのインド拠点概要>
製造拠点:
NTN NEI Manufacturing India Private Limited
Plot No.131, Sector 7, HSIIDC IMT BAWAL, Distt. Rewari, Haryana, India
工場:バワール/チェンナイ

販売拠点:
NTN Bearing India Private Limited
No.86, 2nd Floor, Polyhose Towers Mount Road Guindy Chennai, India
支店:デリー/ムンバイ/コルカタ

ニュースリリース

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