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東洋エンジニアリング、JOGMECの「次世代型地熱発電技術」調査事業に採択

・同軸二重管方式「クローズドループ地熱発電」の国内実装に向け技術的評価を実施

東洋エンジニアリング(TOYO)は10月27日、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が委託する「次世代型地熱発電技術」に関する実現可能性調査(フィジビリティ・スタディ、FS)事業の第3回公募において、同社が提案した「日本国内における同軸二重管方式『クローズドループ地熱発電技術』の実現可能性調査」が採択されたと発表した。

今回の調査は、地下の地熱資源を効率的かつ持続的に活用することを目的に、従来型の地熱発電とは異なる“クローズドループ”方式の技術的実現性を検証するもの。同方式は地下水や地熱貯留層を必要とせず、熱源が存在すれば多様な地質条件で適用可能な点が特徴。地上から注入された熱媒体(水など)が地下の二重管を循環して熱を回収し、再び地上に戻って発電を行う仕組みとなっている。

TOYOは、米国の地熱開発事業者グリーンファイア・エナジー(GreenFire Energy Inc.)とアジア太平洋地域での共同展開に向けた協業契約を締結しており、同社が保有する先進的地熱システム「AGS(Advanced Geothermal Systems)」を活用して、国内でのクローズドループ技術の導入可能性を検討する。これにより、既存の地熱資源を最大限に活かしながら、環境負荷の低減とエネルギーの安定供給を両立することを目指す。

TOYOは1961年の創立以来、化学肥料、石油化学、石油・ガス処理、発電など多分野でエンジニアリングサービスとプラント建設を展開してきた。近年は「エンジニアリングで地球と社会のサステナビリティに貢献する」を掲げ、脱炭素社会実現に資する技術開発を強化している。

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