・費用削減効果はほぼ従来水準を維持
KIONグループ(KION Group AG):2025年10月23日
独フランクフルトに本拠を置くKIONグループは10月23日、進行中の効率化プログラムに伴う一時費用の減少を受け、2025年度のフリーキャッシュフロー見通しを上方修正したと発表した。
同社によると、当初2億4,000万~2億6,000万ユーロと見込んでいた一時費用は1億7,000万~1億9,000万ユーロに縮小する見通し。さらに、これらの費用の多くは2026年第1四半期に現金支出として計上される予定で、2025年度のキャッシュフローや当期純利益(親会社株主帰属分)にはプラスに作用するという。
この結果、同社は2025年度のフリーキャッシュフロー見通しを従来の4億~5億5,000万ユーロから6億~7億ユーロへと引き上げた。なお、効率化プログラムによる年間のコスト削減効果については、従来とほぼ同水準の1億4,000万~1億5,000万ユーロが維持される見込み。
KIONグループは世界有数の産業車両・倉庫オートメーション機器メーカーで、リンダ(Linde)やスティル(STILL)などのブランドを傘下に持つ。2024年に開始した効率化プログラムでは、全社的な生産・物流体制の見直しや調達効率の改善を進めており、固定費削減とキャッシュフロー改善を両立させる方針を示している。
同社は予定どおり、2025年第3四半期の決算を10月30日に発表する予定。