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ユングハインリッヒ、ハンガリーのマジャール・ゴンバにおける自動搬送システムを拡張

・食品業界の人手不足に対応し、冷却から包装までの工程を自動化

ユングハインリッヒ(Jungheinrich):2025年10月23日

ドイツのユングハインリッヒ(Jungheinrich)は、ハンガリーのマッシュルーム生産大手マジャール・ゴンバ・ケルテース社(Magyar Gomba Kertész Kft./コロナ・グループ)から、自動搬送システム(モバイルロボットシステム)の拡張案件を受注した。拡張後は、同社デムイェーン(Demjén)工場内において、栽培室から保管・包装工程に至るまでのほぼ全自動化された物流フローが実現する予定だ。

■自動高揚式トラック2台を追加、冷却から包装までを無人搬送

今回のシステム拡張では、リチウムイオン電池と自動充電機構を備えた自動高揚式トラック「ERC 213a」2台を新たに導入する。これらのモバイルロボットは、急速冷却室の床置きステーションから重力ローラーコンベヤの投入側まで、さらに緩衝保管エリアを経て包装ラインまでのパレット搬送を自動で行う。

新システムには47か所の床置きステーション、64か所のラックステーションが新設され、延長180メートルに及ぶ新たな走行ルートも整備される。既存のAGV群との連携により、ユーロパレットおよび産業用パレットの双方に対応するシームレスな自動搬送が可能となる。

■倉庫管理システムと統合し、デジタル追跡を実現

搬送車群はユングハインリッヒの「ロジスティクス・インターフェース(Logistics Interface)」によって統合管理され、顧客側の倉庫管理システム(WMS)と連携する。これにより、全搬送プロセスのデジタル統合とトレーサビリティが確保され、1日12時間、週7日の連続運用が可能となる。

■食品業界の省人化とプロセス信頼性向上を支援

マジャール・ゴンバは、2024年にユングハインリッヒのAGVを導入して以降、その効果を高く評価。今回の拡張は、工程信頼性のさらなる向上と人手不足への対応を目的としている。

ユングハインリッヒ・ハンガリーのモバイルロボットプロジェクトマネージャー、アンドラーシュ・ズパン(András Zupán)氏は次のように述べている。
「今回の拡張により、マジャール・ゴンバは冷却から包装までのほぼ完全自動化を実現します。これは、モバイルロボットが生産と包装の工程を効率的につなぐ好例です。当社は食品業界の課題に持続的に対応するソリューションを共に構築できることを誇りに思います。」

拡張システムの稼働開始は2026年3月を予定している。

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