kikai-news.net

日立建機、生産量12%向上の超大型ショベル発売

・EX5600-7P、豪州市場で競争力強化へ

日立建機は10月20日、超大型油圧ショベルの新機種「EX5600-7P」バックホウ仕様機を発売した。現行モデル比で生産量を12%増加させたほか、主要構造部材の耐久性を向上させた。オーストラリアを中心にグローバル市場へ投入する。

運転質量558トンの同機は、鉱山向け大型機械の需要が旺盛な豪州市場での競争優位性確保を狙う。バケット容量を従来の34m³から37.5 m³に拡大し、カミンズ製エンジン(出力1,193kW)と油圧ポンプの高出力化により車体動作速度を向上させた。

■耐久性向上で整備コスト削減

構造面では、ブームの鋳鋼品適用範囲を拡大したほか、アームと車体上部フレームの構造・溶接方法を改良し耐久性を高めた。これによりオーバーホール頻度の低減が期待できる。また、ブームには開閉式アクセスホール(特許出願中)を新設し、内部点検の容易化を図った。

燃費効率も現行モデル比で約10%向上させ、ディーゼル燃料1リットル当たりの生産量を改善した。鉱山操業の効率化を支援するデジタルソリューション「LANDCROS Connect Insight」にも対応し、リアルタイムの稼働データ解析によるコンサルティングサービスを提供する。

■45年超の開発実績を強化

日立建機は1979年の超大型油圧ショベルUH50(運転質量159トン)発売以来、世界中の鉱山現場で納入実績を重ね、作業能力と信頼性で高評価を獲得してきた。特に豪州市場での納入台数が多く、今回の新機種投入により市場シェアのさらなる拡大を狙う。

同社は全てのマイニング製品を自社開発・生産する体制を構築しており、今後も「安全性・生産性向上」「ライフサイクルコスト低減」「環境負荷低減」を軸とした顧客課題の解決に注力する方針だ。価格は個別見積対応となる。

ニュースリリース

モバイルバージョンを終了