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日本ヒューム、ロボットアームによる自動打設システム「NH-ROBOCON」を開発

・コンクリート打設作業の省人化と品質向上を実現

日本ヒューム(東京都港区)は10月20日、ロボットアームを活用したコンクリート自動打設システム「NH-ROBOCON」(商標登録出願中)を開発したと発表した。複数名で行っていた打設・加振作業をボタン操作ひとつで自動化することで、省人化と生産性向上を実現する。同社の中期経営計画「23-27計画R」で掲げる「FX(Factory Transformation)」の一環として開発されたもの。

同システムは、型枠の位置認識からコンクリート補給、加振、打ち上がり高さの管理までを自動で行う。具体的には、レベルセンサーによる残量検知と補給機能により効率的な材料管理を行い、バイブレーターの自動加振によって均一な締固めを確保。これにより、従来の人手作業では難しかった品質の均一化を図る。

また、AIを活用することで、熟練工の経験を必要とした工程を機械的に再現し、現場作業の「楽化」を推進。働きやすく魅力ある工場づくりを目指している。

さらに、3Dプリンティングによる型枠との組み合わせにも対応し、鋼製型枠を使わない製造プロセスを実現。これにより短納期化やコスト削減が可能となり、顧客満足度および市場競争力の強化を狙う。

<NH-ROBOCONの主な機能>
① 自動型枠位置検出:型枠位置を自動認識し、位置誤差を排除。
② コンクリート残量の自動検出・補充:レベルセンサーにより残量を監視し、自動補給を実施。
③ バイブレーター自動挿入・加振:均一な締固めを行い、製品品質を向上。
④ 打ち上がり高さの自動検出:高さを自動制御し、作業ミスを防止。

日本ヒュームは今後、NH-ROBOCONの機能拡張を進め、より高度な自動化とデジタル化を推進していく方針。生産現場の省力化・高効率化を通じて、次世代型コンクリート製造ラインの確立を目指す。

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