ボルボ・コントラクション・イクイップメント(Volvo Construction Equipment 、以下、ボルボCE ):2025年10月17日
世界市場では欧州、北米、アジアが前年を上回り、南米のみが減少。販売面では製品構成の改善とサービス事業の伸長が、関税負担増や一部地域の減少を補った。
受注面では全体で2%減となったが、これは中国SDLG事業の売却によるもので、SDLGを除けば22%増と実質的には大幅な伸びを示した。欧州ではディーラー在庫の補充が続き、北米では2026年に向けた保有台数の見直しや在庫調整が進んだ。納入台数はSDLG除外ベースで14%増加し、欧州および中東地域でのボルボブランド機の出荷が好調だった一方、北米では在庫調整の影響で減少した。
ボルボCE社長のメルケル・イェルンベリ(Melker Jernberg)氏は、「世界的な不透明感の中でも堅実な業績を維持できた。SDLG売却によって事業の焦点を一層明確化し、中国をはじめとする主要生産拠点への投資を進めている」と述べ、「史上最大規模の製品ライン刷新と新サービスの拡充を同時に進め、グローバルでの展開を加速していく」と語った。
市場動向では、欧州市場がドイツ・英国を中心に1年ぶりに回復に転じた一方、フランスやイタリアは減少。北米は関税による価格上昇を見越した需要が支えとなった。南米はブラジルが低迷し縮小、中国は不動産刺激策により小型機中心に回復基調を維持した。中国を除くアジア地域でも東南アジア、中東、トルコで拡大したが、日本・韓国・インド市場は減少した。