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ボルボCE、25年7〜9月期は堅調維持、SDLG売却後も欧州・中国で販売増、営業利益率14.4%

ボルボ・コントラクション・イクイップメント(Volvo Construction Equipment 、以下、ボルボCE ):2025年10月17日

ボルボCEは10月中旬、2025年7〜9月期(第3四半期)の業績を発表した。為替の影響を除いた実質ベースで売上高が前年同期比8%増の189億2,600万スウェーデンクローナ(SEK)となり、SDLG除外ベースでは14%増と堅調に推移した。機械販売が17%増、サービス販売も6%増と好調だった。調整後営業利益は27億22百万SEK、営業利益率は14.4%を確保した。

ボルボCE2025年第3四半期データ

世界市場では欧州、北米、アジアが前年を上回り、南米のみが減少。販売面では製品構成の改善とサービス事業の伸長が、関税負担増や一部地域の減少を補った。

受注面では全体で2%減となったが、これは中国SDLG事業の売却によるもので、SDLGを除けば22%増と実質的には大幅な伸びを示した。欧州ではディーラー在庫の補充が続き、北米では2026年に向けた保有台数の見直しや在庫調整が進んだ。納入台数はSDLG除外ベースで14%増加し、欧州および中東地域でのボルボブランド機の出荷が好調だった一方、北米では在庫調整の影響で減少した。

9月1日には、かねて公表していた中国SDLG(山東臨工工程機械)の持分売却を完了。ボルボブランドに経営資源を集中させることで、中国における生産・技術拠点を活かした事業強化を図る。さらに四半期中には、新型アーティキュレーテッドダンプトラックなど最新機種のアジア市場向け展開を拡大した。

ボルボCE社長のメルケル・イェルンベリ(Melker Jernberg)氏は、「世界的な不透明感の中でも堅実な業績を維持できた。SDLG売却によって事業の焦点を一層明確化し、中国をはじめとする主要生産拠点への投資を進めている」と述べ、「史上最大規模の製品ライン刷新と新サービスの拡充を同時に進め、グローバルでの展開を加速していく」と語った。

市場動向では、欧州市場がドイツ・英国を中心に1年ぶりに回復に転じた一方、フランスやイタリアは減少。北米は関税による価格上昇を見越した需要が支えとなった。南米はブラジルが低迷し縮小、中国は不動産刺激策により小型機中心に回復基調を維持した。中国を除くアジア地域でも東南アジア、中東、トルコで拡大したが、日本・韓国・インド市場は減少した。

ニュースリリース
ボルボグループ2025年第3四半期レポート

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