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ボッシュ・レックスロスとSYNAOS、K.Hartwall製AMRの統合に成功

・VDA 5050標準で実現する次世代フリート管理

ボッシュ・レックスロス (Bosch Rexroth ):2025年10月7日

ローア・アム・マイン(ドイツ)発、ボッシュ・レックスロス社とマテリアルフロー管理のスペシャリストであるSYNAOS社は、K.Hartwall社の自律走行搬送ロボット(AMR)「A-MATE® Lite」を、SYNAOSイントラロジスティクスプラットフォームへ統合することに成功した。VDA 5050準拠のボッシュ・レックスロス製ROKITソフトウェアを搭載した同車両は、すでに生産現場で稼働している。本プロジェクトは、オープン標準であるVDA 5050が、異種混合フリートの自動化を柔軟かつスケーラブルに実現できることを実証するものだ。

多様化する車両への対応が課題に
自律走行車両の種類が増加し、メーカーも多様化する中、オペレーターは既存ワークフローへの統合、混合フリートの管理、システム間のシームレスな通信といった課題に直面している。こうした状況で注目されるのが、イントラロジスティクス分野の標準化を推進するVDA 5050規格だ。

■車両レベルでの完全準拠を実現

ボッシュ・レックスロスのVDA 5050準拠ナビゲーションソフトウェア「ROKIT Navigator」は、異なるメーカーの車両と集中型フリート管理システム間のシームレスな通信を可能にする。A-MATE® Liteに統合されることで、ロボットの完全なVDA 5050互換性と標準化された通信を保証。高精度測位ソフトウェア「ROKIT Locator」と組み合わせることで、車両は自動化フリートシステムにおけるインテリジェントで柔軟な構成要素となる。

一方、SYNAOSイントラロジスティクスプラットフォームはフリート全体を統括。両社のソリューションにより、オープンで統合的、かつ将来性のあるイントラロジスティクスシステムが実現される。

■短期間での導入を実証

ROKITソフトウェアのオープンインターフェースへの対応と、ROKIT NavigatorのVDA 5050完全準拠により、SYNAOS FMSへの複雑な独自改修なしに車両統合が可能となった。オンボーディングプロセス全体が極めて短期間で完了し、標準規格が自律走行車両導入の複雑性とコストを大幅に削減できることが示された。

ボッシュ・レックスロスのプロジェクトロボティクス責任者ヨルグ・ヘッケル氏(Jörg Heckel)は「当社のROKITソフトウェアソリューションは、統合の複雑性を劇的に低減する堅牢でオープンなシステムを提供します」と説明。「A-MATE® Liteとのプロジェクトは、ROKITソフトウェアを使用する車両が、他のシステムや車両タイプに関係なく、迅速かつ効率的にFMSに接続して稼働できることを示しています」と語った。
業界に変革をもたらすモジュール性

オープンシステムの利点は関係者全体に及ぶ。オペレーターは複数メーカーの車両を自由に組み合わせて一元管理できる柔軟性を獲得。車両メーカー(OEM)は、ROKIT LocatorやROKIT Navigatorといったモジュラー型オープンコンポーネントの活用により、開発サイクルを大幅に短縮し、市場展開を加速できる。VDA 5050準拠のFMSプロバイダーも統合期間の大幅な短縮が可能だ。

K.Hartwall製A-MATE® Liteに加え、ボッシュ レックスロス自社製のAMR「ACTIVE Shuttle」も、SYNAOS FMSなどVDA 5050互換のフリート管理システムへ効率的かつ迅速に統合できる。

SYNAOS社のパートナー管理・事業開発責任者フィリップ・シェーファース博士(Dr. Philipp Schäfers)は「当社のミッションは、多様な参加者を含むイントラロジスティクス業務を可能な限り効率的で将来性のあるものにすることです。VDA 5050に基づくA-MATE® Liteの迅速かつ簡単な統合は、SYNAOSとボッシュ レックスロスが追求するオープンアプローチの強みを示しています。このモジュール性と柔軟性は、業界にとって真のゲームチェンジャーです」と述べた。

■モバイルロボティクスサミットで実演

ボッシュ・レックスロス、SYNAOS、K.Hartwallの協業による相乗効果は、10月8〜9日にデュッセルドルフで開催されたモバイルロボティクスサミットで実演された。来場者はオープン標準によって実現される、よりシンプルで柔軟、かつ将来性のある自動化を直接体験する機会を得た。
[出展情報]SYNAOS:ブースH1-M14K.Hartwall:ブースH1-M7​​​​​​​​​​​​​​​​

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