・2029年までに生産能力を160万台へ拡大、350名を新規雇用
本田技研工業(Honda)は10月3日(現地時間2日)、ブラジルにおける二輪車およびパワープロダクツの生産・販売子会社、モトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダ(Moto Honda da Amazonia Ltda./以下HDA、本社:アマゾナス州マナウス)を通じて、現地のマナウス工場に約16億レアル(約448億円、1レアル28円換算)の新規投資を行うと発表した。
今回の投資は、拡大を続けるブラジル二輪車市場の需要に対応するもので、2026年から2029年にかけて生産設備の増強や工場レイアウトの最適化、物流の改善を進める。これにより生産能力を現行の年140万台から160万台へと引き上げ、新たに約350名の雇用を創出する計画。
HDAのマナウス工場は1976年に稼働を開始。現在、110ccから1,100ccまでの19モデルを生産し、ブラジル国内に加え米国、オーストラリア、メキシコなど17カ国に輸出している。累計生産台数は3,100万台を超え、現地では約9,000名を雇用している。
ブラジルでは、個人移動手段としての利用拡大に加え、デリバリー需要の増加を背景に二輪車市場が急成長しており、今後も需要の拡大が見込まれている。Hondaは生産プロセスの柔軟性と効率性を高め、需要変化や新モデル追加に迅速に対応できる体制を整える。
一瀬社長は次のようにコメントしている。
「Hondaはブラジルの可能性を信じ、50年近くにわたるマナウスでの生産を通じて地域社会の発展に貢献してきました。今回の投資は、ブラジル市場とビジネスパートナーへの強い信頼の表れです。お客様を中心に据え、成長と雇用創出を通じてブラジルのニーズに応えていきます」
<モトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダ概要>
設立:1975年7月(生産開始:1976年11月)
所在地:アマゾナス州マナウス
資本金:21.4億レアル
出資比率:Honda South America Ltda. 100%
代表者:社長 一瀬 新
事業内容:二輪車およびパワープロダクツの製造・販売
生産能力:140万台/年(2026年以降160万台へ拡大予定)
主な生産機種:CG160、Biz125、POP110i、ADV160、CB300F Twister、Hornet500ほか
従業員数:約9,000名(2025年10月時点)