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仏ポクレン、バルブ製品群の戦略的変革を推進

・油圧システムの「要」へ再定義、2025年に向けた新技術を公開

ポクレン(Poclain Hydraulics):2025年9月26日

油圧システムにおけるバルブの位置づけが、近年の技術革新と製品セグメントの再定義により、根幹をなす重要部品として見直されている。流量制御、圧力制御、および方向制御を担うバルブは、システムの信頼性、効率性、安全性を確保する上で不可欠な要素である。この流れを受け、仏ポクレン(Poclain)社は、バルブ製品群の戦略的変革を進めており、2025年に向けた具体的なイノベーション計画を明らかにした。

これまで「既製部品(off-the-shelf parts)」と見なされることもあったバルブだが、ポンプやモーターといった主要コンポーネントの性能を最大限に引き出すためのクリティカルな制御部品としての重要性が再認識されている。ポクレンは、この分野での性能限界を押し広げる取り組みを継続する。

■2025年を見据えた主要なイノベーション

ポクレンが今後予定している具体的な技術革新は以下の通りである。

・農業コンバイン向けアシストドライブソリューション:
 斜面、泥、砂といった悪路での作業が求められる農業機械の特殊な要求に対応するよう調整されたソリューション。

・高機能セレクターバルブ(無限軌道装備向け):
 モバイルシュレッダー、横掘削機、垂直掘削機、鉄道機械などの無限軌道(クローラ)装備向けに設計。低圧損で、走行駆動と作業ツール駆動間の流量を効率的に切り替える高性能セレクターバルブ。
・複合機能バルブ:
 フリーホイーリングやトラクションコントロールなど、複数の機能を一つのコンパクトで高効率な設計に統合したバルブを複雑な油圧システム向けに開発。
・KV10方向制御バルブの最適化プロジェクト:
 同社の方向制御バルブ製品の性能をさらに高めるためのプロジェクトを推進。
・バルブへの電子部品統合:
 先進的なトランスミッションシステム向けに、位置センサーなどの電子部品をバルブ本体に統合する技術を導入。

これらのイノベーションを通じて、ポクレンは油圧バルブ市場における技術的リーダーシップを強化し、建設機械、農業機械、マテリアルハンドリング機器など、多様な移動機械分野のシステム効率と安全性の向上に貢献していく方針。

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