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メッツォ、ブラジル・ミネリタ社の新規鉄鉱石プロジェクト向けに高効率粉砕設備を一括受注

メッツォ(Metso ):2025年10月2日

フィンランドのメッツォ(Metso Corp.)は10月2日、ブラジルのミネリオス・イタウナ社(Minérios Itaúna Ltda、通称ミネリタ)が進める新設鉄鉱石プラント「コンパクト・プロジェクト」において、主要粉砕設備一式の供給先に選定されたと発表した。ブラジル・ミナスジェライス州イタチアイウスーに建設される同プラントは、最終的に年間450万トン規模の高品位ペレットフィードを二段階で生産する計画である。
省エネルギー型粉砕回路を導入
導入される一次粉砕ラインは、省エネ・高効率を特徴とし、ノードバーグC160ジョークラッシャー、ノードバーグMP800コーンクラッシャー、HRC™e高圧ロール(HPGR)、3.9MWのSelectボールミルで構成される。さらに再粉砕工程には、大型撹拌ミル「Vertimill® VTM4500」が2基導入される。
このうちVertimillは2025年第3四半期の受注計上、それ以外の設備は同年第1四半期に計上済み。金額は非公表となっている。メッツォによれば、今回の受注は同社のHPGR設置基盤の拡大につながり、持続可能な粉砕ソリューション需要の高まりを示すものだという。
長期の協業を背景に決定
ミネリタのプロジェクト・メンテナンス総支配人ディエゴ・ヘイス氏とプロセス総支配人ルシオ・セルセウ氏は「メッツォとの協力は2010年頃から始まっており、今回の選定も長年の連携の延長線上にある。先に導入したメッツォ製Larox®圧搾フィルタは尾鉱の脱水システムを改善し、ドライスタッキング方式を高度化するもの。持続可能性と安全性を重視する当社の戦略に沿った投資だ」と説明した。
一方、メッツォでグラインディング部門上級副社長を務めるクリストフ・ヘッツェル氏は「今回の導入は顧客がエネルギー効率に優れた粉砕回路を積極的に採用している証左だ。撹拌ミルVertimillやHPGR技術はより持続可能で運転コスト低減にも寄与する」とコメントした。
メッツォの事業規模
メッツォは鉱物処理・金属精錬・骨材分野向けの持続可能技術をグローバルに展開。2024年末時点で約50カ国に1万7千人の従業員を擁し、年間売上高は約49億ユーロに達した。本社はフィンランド・エスポーに置かれ、ナスダック・ヘルシンキに上場している。

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