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米カミンズ、鉱山のハイブリッド運搬トラック技術開発で210万ドルの助成金を獲得

・石炭転換基金から支援、脱炭素化を推進

カミンズ(Cummins Inc.):2025年9月29日

コロンバス(米インディアナ州)、パワーテクノロジーの世界的リーダーであるカミンズ(Cummins Inc.、NYSE: CMI)は9月29日、ワシントン州のプルービング・グラウンズ・セントラリア(Proving Grounds – Centralia、PGC)におけるハイブリッド運搬トラックシステムの開発と試験の継続を支援するため、セントラリア石炭転換助成金エネルギー技術委員会(Centralia Coal Transition Grants Energy Technology Board)から210万ドル(約3.1億円、147円換算)の助成金を獲得したと発表した。

助成金は2027年までの活動を支援し、技術開発・検証、トレーニング、文書化、顧客エンゲージメントなどに充てられる。カミンズは傘下のファースト・モード(First Mode)を通じて、世界の鉱業における炭素排出削減の取り組みを加速させる。

カミンズは2025年2月にファースト・モードの資産を買収し、重工業の脱炭素化というミッションを継続している。ファースト・モードは2022年からトランスアルタ・セントラリア炭鉱(TransAlta Centralia Coal Mine)で操業し、同サイトをクリーンエネルギー革新の拠点に変革してきた。今回の助成金により、PGCでの今後2年間にわたる重要な試験、トレーニング、文書化、顧客エンゲージメント活動が資金提供され、ハイブリッド運搬トラックシステムの試験版と限定生産版の両方をサポートする。

ファースト・モードのゼネラルマネージャーであるモリー・プーガ(Molly Puga)氏は「カミンズは鉱業界に影響力のある持続可能なソリューションを提供するというミッションを継続できることを誇りに思う。この助成金により、製品開発を加速させ、セントラリアをクリーン技術革新の世界的中心地として紹介できる」と述べた。

■燃料消費を最大30%削減

ファースト・モードが開発したハイブリッドシステムは、制動時のエネルギーを回収し、ディーゼル消費の削減とトラック生産性の向上に再利用する。最大30%の燃料節約の可能性があり、この技術は性能を犠牲にすることなく排出削減を目指す鉱山オペレーターにとって説得力のあるビジネスケースを提示している。

製品開発の推進に加え、助成金は鉱山現場職員や地域メンテナンス担当者向けのトレーニングプログラム、設置・保守マニュアルの開発、顧客デモンストレーションを支援する。これらはすべて、世界中でハイブリッドシステムの安全かつ効果的な展開を確保するために信頼を構築するよう設計されている。

セントラリア石炭転換助成金委員会メンバーのミッキー・ドレハー(Mickey Dreher)氏は「この投資は環境目標を支援するだけでなく、地域経済も強化する。セントラリアにおけるコミュニティエンゲージメントと労働力開発へのカミンズのコミットメントは、持続可能な未来への我々のビジョンと完全に一致している」と語った。

カミンズはこのイニシアチブの一環として最大5台の試験ユニットと約30台の限定生産ユニットを納入する計画で、2027年後半に完全生産版のリリースを目指している。同社はまた、貨物鉄道を含む他の重工業分野へのハイブリッド技術の拡大機会も探っている。

カミンズは1919年の創業以来、米インディアナ州コロンバスに本社を置き、約6万9600人の従業員を擁する。2024年の売上高は341億ドル、純利益は約39億ドルだった。​​​​​​​​​​​​​​​​

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