・時価総額も過去最高を更新、改革効果が着実に成果
徐工 (XCMG):2025年9月30日
中国の建設機械大手、徐工機械(XCMG、証券コード:000425.SZ)は、オーストラリアのフォーテスキュー・メタルズ・グループ(Fortescue Metals Group)と新エネルギー鉱山機械の供給契約を締結し、中国のグリーン鉱山機械輸出史上最大の契約案件となったことを明らかにした。同社の株価は9月29日の取引終了時点で前日比4.76%高の11元となり、時価総額は1,292億8,300万元(約2兆6,000億円)に達し、過去最高を更新した。
■ゼロカーボンスマート鉱山分野で存在感
同社は新執行部のもと、主力事業に注力し、イノベーションを推進。特にスマート化・デジタル化・ネットワーク化を「第一工程」として位置付け、企業の内発的成長力を強化してきた。
■株主還元と長期インセンティブを両立
2025年9月3日には、新たなストックオプションおよび制限付株式インセンティブプランを発表。最大4,700名の従業員を対象に、1億5,480万株相当のストックオプションと3億1,520万株の制限付株式を付与する計画だ。これにより企業と従業員の利害を一致させ、長期的な競争力向上を図る。
■主要メディアが相次ぎ報道
今回の大型契約締結は、新華社系メディア、人民網、中国日報網、中央広播網など中国の主要国営メディアが相次いで取り上げた。各メディアは、中国装備製造業の「国家チーム」である徐工機械が、世界の鉱業のグリーン変革を推進する役割を高く評価している。
また、AP通信、ウォール・ストリート・ジャーナル、韓国聯合ニュースなど海外の主要メディアも客観的な視点で報道し、国際的な投資家の注目を集めている。
中国の建機業界が循環的な底打ちから安定化に向かうなか、徐工機械の改革効果は着実に表れており、今後の成長が期待される。
【用語解説】
• ゼロカーボンスマート鉱山: 再生可能エネルギーや電動化機械を活用し、CO₂排出量を実質ゼロにする次世代型鉱山運営
• 時価総額: 株価×発行済株式総数で算出される企業の市場価値