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メッツォ、新戦略と財務目標を発表 ― 2026〜2030年の成長と収益性向上へ

メッツォ(Metso):2025年9月24日

メッツォ(Metso)は9月24日、2026〜2030年を対象とした新たな中期戦略「We go beyond.」と、2028年末までに達成を目指す新しい財務目標を発表した。

■顧客中心・アフターマーケット拡大を軸に

同戦略では、事業成長と収益性改善、顧客志向、市場リーダーシップ、アフターマーケット比率の拡大を柱に据え、
1. 最高の顧客体験
2. アフターマーケット売上比率の拡大
3. サステナビリティと安全分野でのリーダーシップ
4. 財務的卓越性
を戦略目標に掲げる。

市場見通しとして、砕石(Aggregates)分野は建設・インフラ需要や建設資材リサイクルの拡大により成長が見込まれ、鉱物(Minerals)分野では電動化やデータセンター、再生可能エネルギー拡大を背景に特に銅需要の増加が予想される。

サミ・タカルオマ社長兼CEOは「顧客やステークホルダーとの協働を通じて、社内の枠を超えた成長戦略を策定した。アフターマーケット強化、デジタル化、チャネル戦略、技術開発を通じ、業界のベンチマークを確立する」と述べた。

■新たな財務目標

新たに設定された財務指標は以下の通り(2028年末までに達成目標):
• 年平均売上成長率(CAGR)7%以上(新目標)
• 調整後EBITAマージン18%超(従来17%超)
• ネット有利子負債/EBITDA倍率1.5倍未満(新設)
• 配当性向EPSの50%以上(従来通り)

また、セグメント別の収益性目標として、Aggregatesは調整後EBITAマージン17%以上、Mineralsは20%以上を目指す。

タカルオマCEOは「新目標は、メッツォをさらなる成長軌道に乗せるものであり、主力は有機的成長だが、選択的な補完的M&Aも活用する」と強調した。

■安全とサステナビリティで先行

新戦略では安全文化を基盤とし、「Start with safety」マインドセットの下、職場事故の防止と継続的な改善を推進。さらに、2030年までに自社事業のネットゼロ排出を達成する方針を掲げ、バリューチェーン全体での気候目標を強化する。

顧客向けには、運用効率向上や環境負荷低減に寄与する「Metso Plus」を拡充し、長期的なコスト削減と付加価値提供を進める。

■今後の展開

新戦略と事業計画は、10月2日のキャピタル・マーケッツ・デーで経営陣が説明予定。詳細は同社ウェブサイトで公開される。

メッツォはフィンランド・エスポーに本社を置き、世界約50カ国で約1万7,000人を雇用。2024年売上高は約49億ユーロで、ナスダック・ヘルシンキに上場している。

ニュースリリース

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