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DMG森精機、次世代自動化システム「MATRIS WPH」を発表

・ワークとパレットの一括ハンドリングで変種変量生産を革新

DMG森精機は9月16日、ワークとパレットの両方を自在にハンドリング可能な次世代自動化システム「MATRIS WPH」を発表した。多品種少量生産の現場における工程集約と無人化ニーズに応える新機軸として、同社が培ってきた自動化技術を結集したパッケージ型ソリューションである。

近年、製造業では変種変量生産への対応が急務となっている。従来のワークハンドリング単体では治具交換頻度が高く、長時間の無人運転が困難であった。一方、パレットハンドリング単体では治具の追加購入が必要となり、コスト面での課題が残っていた。

MATRIS WPHは、これらの課題を解決すべく、ワークとパレットのハンドリング機能を一体化。最大可搬質量70kgの「MATRIS WPH 70」と、210kg対応の「MATRIS WPH 210」の2モデルを展開し、幅広いワークサイズに対応する。

操作系にはDMG MORI Automation Controllerを採用。引き出しストッカ横に設置され、直感的なUIによりノーコードでのジョブ設定や稼働状況の確認が可能。さらに、タッチプローブによる自動ティーチング機能を搭載し、従来機比でシステム立ち上げ日数を50%短縮。垂直立ち上げにも対応する。

長時間の無人運転を支えるため、加工三悪(切りくず・クーラント・ミスト)への対策機能も充実。AIチップリムーバル(オプション)による切りくず清掃、zero-sludgeCOOLANTによるスラッジ回収、zeroFOGによるミスト捕集など、安定稼働を支えるソリューションを搭載する。

MATRIS WPHは、DMU/DMCシリーズ、monoBLOCK、eVo、CMX、NVXなど、同社の主要工作機械との連携が可能。2台の工作機械との接続にも対応し、柔軟なシステム構築が可能だ。

本システムは、9月22日~26日に開催される「EMO ハノーバー 2025」にて実機展示される予定。同社Webサイトでは、カタログおよびデジタルツインショールームも公開中。

<製品概要(MATRIS WPH)>

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