kikai-news.net

バルメット、中国の広西金桂漿紙業に高級クラフト紙・袋紙生産ラインを納入

バルメット(Valmet):20259月16日

フィンランドの製紙機械大手バルメット(Valmet)は、中国の広西金桂漿紙業有限公司(Guangxi Jianhui Paper)に高級クラフト紙・袋紙(サックペーパー)生産ラインを納入する。新設備「PM8n」は2026年末の稼働を予定し、同社の高付加価値包装分野での事業拡大と持続可能な循環型社会への貢献を目指す。

■プロジェクト概要
バルメットが供給するのは、製紙機械本体に加え、自動化システムや各種サービスを含む包括的パッケージ。抄紙機はワイヤ幅7,450mm、設計速度1,300m/分で、坪量50~110g/㎡のクラフト紙・袋紙グレードを生産できる。設備にはヘッドボックスからリールに至る主要工程に加え、バルメットDNA制御システム、品質管理システム(QCS)、産業用IoT接続ソリューションなどが含まれる。

案件は2025年第3四半期の同社受注に計上された。金額は非公表だが、こうした製紙機械の一般的な価格帯は3,500万~5,000万ユーロとされる。

■各社コメント
広西金桂漿紙業有限公司の李桂華董事長は「バルメットの世界最先端技術を導入することで、製品構造の最適化と設備性能の向上が期待できる。この投資は高級包装分野における当社の市場地位を強化し、持続可能でスマートな発展への取り組みに弾みをつける」と述べた。

一方、バルメット包装・製紙事業分野のカピタルセールス担当副社長カリ・ライサイネン氏は「今回の案件はアジア最大級の袋用クラフト紙マシン納入の一つであり、長年の協力関係をさらに発展させるものだ」と強調した。

■ 広西金桂漿紙業有限公司について
2020年設立。本社は中国広西チワン族自治区梧州市藤県に位置し、林業、パルプ、製紙一体型の大規模製紙企業を目指している。併せて自家発電も行い、地域の産業基盤強化にも寄与している。

■バルメットについて
バルメットは製紙・パルプ・エネルギーなどのプロセス産業に向け、最先端の技術・オートメーション・サービスを提供する世界的企業。2024年の売上高は約54億ユーロ。従業員約1万9,000人を擁し、フィンランド・エスポーに本社を置く。株式はナスダック・ヘルシンキに上場している。

<計画要旨>
・設備名:抄紙機PM8n(クラフト紙・サックペーパー向け)
・生産能力:量50~110g/m、設計速度1,300m/分
・稼働開始:2026年末予定
・投資額:非公表(一般的には3,500万~5,000万ユーロ規模)
・特徴:最新オートメーション・IoT対応、地域経済・循環型社会への貢献

ニュースリリース

モバイルバージョンを終了