・中東におけるグリーン物流の先駆けとして注目
三一(SANY):2025年9月15日
■高性能・高信頼・高知能―電動フォークリフトの新基準
従来のディーゼルフォークリフトは、排出ガス、騒音、燃料消費の面で課題が多く、電動モデルも高温・高湿・粉塵・重量物といった過酷環境下では出力不足や航続距離の不安が残るなど、完全な代替には至っていなかった。こうした市場ニーズと顧客の課題を起点に、SANYは技術革新を推進してきた。
同社は中国で初めて300V高電圧リチウムプラットフォームをフォークリフトに導入。自動車グレードのバッテリー、モーター、電子制御システムを車両制御ユニット(VCU)と統合することで、ディーゼル並み、あるいはそれ以上の動力性能を実現した。最大25%の登坂性能と「1時間充電・8時間稼働」の運用サイクルにより、バッテリー寿命への懸念も払拭されている。
さらに、IP67規格の液冷式コアシステムを搭載し、港湾・工場・化学プラント・低温物流などの過酷環境下でも安定稼働を実証済み。信頼性と耐久性の両面で高い評価を得ている。
■AI・自動運転による次世代物流エコシステム
SANYの電動フォークリフトは、AIと自動運転技術を融合し、倉庫内の搬送・仕分け・積載までを網羅する低炭素・知能化物流エコシステムを構築。グローバルなグリーン物流の変革を牽引する姿勢を鮮明にしている。
現在、SANYの電動フォークリフトは世界50カ国以上、40以上の厳しい現場で稼働中。2025年上半期には、三一重工が研究開発費として3億ドル(売上の5%超)を投資しており、今後も製品の高度化と持続可能なソリューションの提供を通じて、顧客・パートナーへの価値創出を目指す。