コネクレーンズ (Konecranes):2025年9月10日
■産業のゲートウェイを担う港湾の脱炭素化
ティスヴィ産業エリアは、ギリシャの鉄鋼・アルミニウム製造業の一大拠点。ティスヴィ港には原材料が陸揚げされ、加工後の鋼管などの重量貨物が欧州、カスピ海地域、中東、アフリカ市場へと出荷されている。
今回の新クレーンは、モーターグラブでの運用を想定しており、外部電源(20kV)に接続することで、局所的な排気ガス排出をゼロに抑えることが可能だ。さらに、稼働時の騒音や振動も低減し、作業環境の改善にも寄与する。
<製品の特徴>
・モデル名: コネクレーンズ ゴットヴァルト ESP.7(第6世代)
・稼働半径: 51メートル
・吊り上げ能力: 125トン
・電源: 外部電源(20kV)
DIA.VI.PE.THI.V.社のタソス・カイピス調達・物流マネージャーは、「当社の貨物構成や港の特性上、極めて汎用性と信頼性の高い移動式港湾クレーンが不可欠です。コネクレーンズの機器は、日々の作業に必要なパワーを一貫して提供してくれています。今回の電動クレーン導入は、能力倍増とエコ効率向上という当社の目標を力強く後押ししてくれるでしょう」と語った。
■遠隔監視システムで稼働率を最大化
今回の契約には、コネクレーンズの遠隔監視システム「TRUCONNECT®」も含まれており、新クレーンのリアルタイムな稼働データや状態を把握することが可能となる。これにより、メンテナンス計画の最適化やダウンタイムの削減が図られ、設備の長期にわたる高性能な運用が実現する。
コネクレーンズ・ポートソリューションズのアレクサンドロス・ストヤニディス地域セールスマネージャーは、「電化への動きは世界中で加速しています。ティスヴィ港が第6世代クレーンを選択したことは、より静かでクリーンな設備で能力を増強し、長期的な視点に立った投資を行うという彼らの姿勢を示しています」と述べた。
今回の契約は、コネクレーンズが掲げる「エコリフティング」ビジョンの一環であり、製品やサービスによる環境負荷低減(フットプリント削減)と、顧客の環境パフォーマンス向上(ハンドプリント向上)の両立を目指している。コネクレーンズは今後も、ディーゼルエンジンのエコ最適化、ハイブリッド化、そして完全電動化を通じて、より少ないエネルギーでより多くの成果を生み出すソリューションを追求していく。
■ コネクレーンズ (Konecranes)について
グローバル物流機器メーカーのコネクレーンズは、約50カ国に16,500人の専門スタッフを擁し、世界の物流ニーズを支える信頼されるパートナーとして事業を展開している。2024年のグループ売上高は42億ユーロを記録し、ナスダック・ヘルシンキ証券取引所に上場している(証券コード:KCR)。