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ドイツ機械工業連盟(VDMA)、EU通商政策を批判:「米国との関税協定により機械産業が予測困難に」

ドイツ機械工業連盟(VDMA):2025年9月10日

■ブロットマン(Brodtmann )会長、再交渉を要求し保護主義的産業政策に警告

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ドイツ機械工業連盟(VDMA)は、ウルズラ・フォン・デア・ライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長による EU-米国関税協定の評価に厳しい批判を展開した。昨日の一般教書演説に対する声明で、VDMAのティロ・ブロットマン(Thilo Brodtmann )会長は同協定の描写を「美化されている」と指摘した。

■機械メーカー、懲罰関税で打撃

特に鉄鋼・アルミニウムに対する追加懲罰関税がドイツ機械産業に深刻な打撃を与えている。「機械産業のような大規模な欧州産業部門にとって、この協定後の米国との貿易はより予測困難となり、時には不可能にすらなった」とブロットマン氏は説明した。同連盟は緊急の再交渉が必要だとしている。

フォン・デア・ライエン委員長が同協定を大西洋関係の安定保証として称賛し続ける一方で、影響を受ける企業は異なる現実を体験している。重要な米国市場での計画の不確実性が、ドイツ機械メーカーの輸出戦略に負担をかけ続けている。

■部門別産業政策への警告
VDMAは基本的に、フォン・デア・ライエン委員長が競争力こそが独立性の基盤であると強調したことを歓迎している。
しかしブロットマン氏は手段について警告する:「EU委員会は、個別部門に対する保護主義的産業政策によって競争力が達成できるという幻想を抱くべきではない。」

代わりに、全ての企業に対して欧州拠点を強化する必要があるとしている。そうでなければ、「小型低価格車」プロジェクトや個別主導市場の形成といった費用のかかる個別施策での迷走リスクが生じる。

■規制簡素化が鍵
VDMAは中心的な手段として規制簡素化を特定している。フォン・デア・ライエン委員長がオムニバス・イニシアチブに言及したものの、ブロットマン氏は一貫した実施に向けたより明確なシグナルが不足していたと指摘した。

EU議会についても、簡素化計画を実用的に支援し、「イデオロギー的な塹壕戦の犠牲にしない」責任があるとしている。

この影響力ある産業団体による批判は、現在のEU通商政策とその輸出志向産業への実際の影響に対するドイツ機械産業界の不満の高まりを浮き彫りにしている。​​​​​​​​​​​​​​​​

ニュースリリース

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