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英国の建設機械市場、25年7月販売は18%増、輸出入も回復傾向

英国建設機械協会(CEA:Construction Equipment Association):2025年9月8日

建設機械業界の市場動向について、建設機械協会(CEA)が9月8日にまとめた最新リポートによると、建設機械・土木機械の販売台数は7月に前年同月比18.4%増と引き続き堅調に推移した。年初から7月までの累計販売は1万7,900台となり、前年同期比で10.3%増加。特に建設用テレハンドラーの好調な需要が牽引した。2025年通年では、前年を上回る一桁台の増加率にとどまる見通しで、下期は緩やかな拡大が想定されている。

輸出入動向では、第2四半期に輸出入ともに第1四半期を大きく上回り、前年水準に回復した。輸出は数量ベースで9%増加し、最大の輸出先は依然として米国だったものの、全体に占める比率は前年の26%から上半期は19%へ低下。米国の追加関税懸念が影響したとみられる。一方、輸入は24%増と大幅に伸び、主要供給国は前年の中国から日本に移った。今回からは発地国に加え、原産国別の分析も初めて実施された。第3四半期の統計は11月末に公表予定である。

建設市場の指標では、購買担当者景気指数(PMI)が8月に45.5と依然低水準。7月の44.3からやや改善したが、過去5年間で最低水準を更新した。土木や住宅建設分野の低迷が響き、業界全体に先行き不透明感が強い。

英国家統計局(ONS)の建設活動統計によると、6月の建設生産は前月比0.3%増と回復、4~6月期は前期比1.2%増となった。新設工事が1.1%増、修繕・保守工事が1.4%増と、いずれもプラスに寄与した。

さらに、建設製品協会(CPA)が7月に発表した夏季予測では、2025年の建設生産は1.9%増、2026年には3.7%増と堅調な拡大が見込まれている。ただし経済リスクは高まっており、秋の予算で業界支援策が盛り込まれるか注目される。

調査会社グレニガン(Glenigan)の8月レポートでは、直近の計画承認、契約発注、新規着工が減少傾向にある一方、政府の歳出見直しにより、再開発・インフラを含む新規事業に1,650億ポンドを投じる10年成長戦略が示され、将来の市場改善が期待されるとした。

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