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日機装、宮崎での血液回路新工場建設を中止

・投資額増大と海外拠点強化で経済合理性見直し

日機装は9月10日、2021年11月に発表していた宮崎県での血液回路製造新工場建設計画を中止すると発表した。建築資材価格の高騰や設備の高度自動化により当初計画を上回る投資額が見込まれる一方、海外生産拠点の機能強化により日本市場への安定供給体制が確立されたことを理由に挙げている。

■背景と経緯

同社は2021年、新型コロナウイルス感染拡大の影響でベトナム・ホーチミンの血液回路工場が操業停止となったことを受け、生産・供給体制の再構築を進めていた。その一環として宮崎日機装の敷地内に、血液透析用消耗品である血液回路の新工場建設を計画していた。

しかし、その後の建築資材価格の高騰と、生産プロセスの高度な自動化を前提とした設備構成の見直しにより、当初想定を大きく上回る設備投資額が必要となる状況が判明した。

■海外生産体制の強化が奏功

一方で、グローバルベースでの生産・供給体制再構築により、海外生産拠点での機能強化が順調に進展。具体的には以下の体制整備が完了している:
M.E.Nikkiso Co.,Ltd.(タイ・バンコク)およびNikkiso Vietnam MFG.Co.,Ltd.(ベトナム・ホーチミン)では、日本市場向け製品の在庫水準引き上げと安定生産体制を構築

■業績への影響は軽微

同社によると、今回の建設計画中止による2025年12月期通期業績への影響は軽微としており、業績予想の修正は行わないとしている。

ニュースリリース

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