・鉱山・処理産業向けろ過分離ソリューションの開発拠点として貢献
メッツォ(Metso): 2025年9月4日
フィンランドの産業機械大手Metso Corporation(本社:エスポー)は9月4日、同国ラッペーンランタに設置している脱水技術センター(DTC:Dewatering Technology Center)の設立10周年を記念する発表を行った。2015年の設立以来、同センターは世界の鉱山・処理産業向けのろ過・分離ソリューション開発において中核的な役割を果たしてきた。
■持続可能なろ過技術の開発拠点として成長
この10年間で、ラッペーンランタ脱水技術センターは独自の専門技術拠点として発展し、最先端の研究開発、パイロット試験、プロセス最適化を通じて顧客をサポートしている。同センターは、フィルター製造を専門とするMetsoのろ過技術センターと密接に連携しており、両施設は同一敷地内に位置している。
同センターの技術開発により、業界全体でより持続可能で効率的なろ過技術の普及が進んでいる。特筆すべきは、Metsoのフィルター製品の90%以上が、エネルギー効率、排出量削減、水効率の向上を実現する「Metso Plus」サービス対象製品となっていることだ。
Metsoのプロセス・フィルター試験担当ディレクターであるレーナ・タントゥ氏は、「この節目を祝い、お客様からの信頼と、革新と優れた顧客サービスへのチームのコミットメントに感謝している」と述べた。「当社の脱水技術センターは、ベンチスケールからパイロットスケールまでの包括的な試験機能を提供し、効率的で持続可能なフローシート開発をサポートしており、これはろ過技術に対するMetsoの長期的な取り組みを反映している」と説明している。
■グローバル展開を加速
Metsoの独自のろ過技術は、1世紀以上にわたる革新、研究、深いプロセス知識の蓄積に基づいて構築されている。この技術的遺産は、脱水技術センターの先進的な機能、世界14拠点での包括的なろ過試験能力、約140拠点からなる堅実なサービスネットワークによってさらに強化されている。
今年前半には、メキシコのイラプアトに最先端の脱水開発ハブを開設し、フィンランド、インド、中国に展開している既存のろ過製造拠点を拡張した。新しいハブでは、Metsoおよび他のサプライヤー向けのサブアセンブリー用ポリマーフィルタープレートと新しいろ過装置を製造しており、広範囲な製品開発機能を備えている。
現在、Metsoのろ過ポートフォリオは16種類のフィルタータイプと、さまざまな鉱山・産業用途向けの包括的サービスで構成されており、世界全体で5,000以上の設備が稼働している。
<会社概要>
Metsoは、世界の骨材、鉱物処理、金属精製業界向けの持続可能な技術、エンドツーエンドソリューション、サービスのフロントランナーとして事業を展開している。同社は製品・サービスの専門知識により、顧客のエネルギー・水効率の向上、生産性の増大、環境リスクの削減を実現している。
2024年末時点で、Metsoは約50カ国に約17,000名の従業員を擁し、2024年の売上高は約49億ユーロを記録した。同社はナスダック・ヘルシンキに上場している。
記念イベントは9月4日に開催され、顧客、従業員、パートナー、ステークホルダーが一堂に会し、これまでの成果を振り返るとともに将来の発展について議論が行われた。