・海外事業が好調、売上比率43%に拡大
(1元=約20円換算)
■業界全体も二桁成長を維持
中国の産業車両業界全体では、上半期の総販売台数が73.93万台(前年同期比11.66%増)と好調を維持した。国内市場が47.64万台(同9.79%増)、海外市場が26.29万台(同15.21%増)となっている。
注目すべきは電動化の進展で、業界全体の電動車販売比率が75%まで上昇(前年末比2ポイント向上)し、「高級化、スマート化、グリーン化」が業界の新トレンドとして定着している。
■安徽合力の販売実績
同社の上半期販売台数は20.42万台(前年同期比17.23%増)で、このうち国内市場が12.62万台(同11.28%増)、海外市場が7.36万台(同23.08%増)となった。海外では34の国・地域で市場シェア1位を獲得している。
同社の電動車販売比率も68%まで上昇(前年末比2.5ポイント向上)し、業界平均を上回るペースで電動化を推進している。
■成長戦略の4つの柱
同社は複雑な外部環境に対応するため、「新産業、新業態、新モデル」を軸とした成長戦略を展開している。
技術革新の推進では、遠隔操作技術、電動伝動システム、車載コントローラーなど重要技術の自主開発を進め、上半期に97の新車種を市場投入した。特許取得は134件(うち発明特許22件)に達し、「G2シリーズリチウム電池専用フォークリフト」が安徽省重点産業チェーン標識製品に認定された。
グローバル展開の加速では、初の海外製造工場設立への投資を決定し、国際化運営体系を強化。海外事業は40億元の大台を突破し、売上構成比43%まで拡大した。
新事業領域の育成では、「部品事業」(前年同期比16.4%増)、「アフターマーケット事業」(同15.3%増)、「スマート物流事業」(同59.1%増)の3つの戦略分野で高成長を実現。華為(ファーウェイ)との合弁実験室設立や、順豊・京東との戦略提携により、スマート化を加速している。
ESG経営の推進では、ISO27001(情報セキュリティ)、ISO37001(商業道徳)の認証を取得し、持続可能な発展戦略を推進している。
1958年創業の安徽合力は、34年連続で中国産業車両業界首位を維持し、世界でも第7位の地位を確立している。同社は技術革新とグローバル展開を軸に、産業車両業界のデジタル化・電動化をリードする存在として成長を続けている。
投資家情報:上海証券取引所証券コード:600761