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やまびこ、水素エンジン分野でi Laboと資本・業務提携

・GX推進へ「水素化コンバージョン」技術活用

 やまびこは8月25日、水素エンジンの研究開発を手掛けるi Labo(東京都中央区)と資本・業務提携契約を締結したと発表した。両社は、水素技術を活用した製品の開発と社会実装を加速させ、GX(グリーントランスフォーメーション)対応を強化する。

 やまびこは「中期経営計画2025」でGXを成長機会と位置づけ、新規事業創出に積極的に取り組んでいる。今回の提携では、i Laboの「水素化コンバージョン」技術(既存ディーゼルエンジンを水素燃料対応に改造)と、やまびこの製品開発力・販売網を組み合わせることで、水素エンジン発電機などの事業化を進める。

 両社はすでに2024年3月、共同開発した水素エンジン発電機をフォーミュラE Tokyo E-Prixで初稼働させ、フードトラック10台に7時間の電力を供給した。CO₂を排出しない排気と静音性が来場者から高く評価され、その後の大阪・関西万博や阪神港の実証事業にも活用。特に世界初となる水素エンジン発電機を用いたRTG(タイヤ式門型クレーン)の現地実証は、次世代エネルギーの活用に向けた大きな成果とされる。

 今回の提携により、やまびこはi Laboの第三者割当増資を引き受けて株式を取得。両社は水素エンジン発電機の量産化、ビジネスモデル構築、水素化コンバージョン技術開発などで協業を進める。

 やまびこは「実証で得た反響を踏まえ、i Laboとの連携を一層強化することで水素技術の普及を推進し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく」としている。
<i Labo株式会社の概要>
・所在地:東京都中央区銀座6-13-9 bizcube 8階
・代表者:代表取締役 太田修裕
・事業内容:エンジン水素化コンバージョン、水素エンジン研究開発
・URL:https://h2ice.co.jp/

<株式会社やまびこの概要>
・所在地:東京都青梅市末広町1-7-2
・代表者:代表取締役社長執行役員 久保 浩
・事業内容:小型屋外作業機械等の製造・販売
・URL:https://www.yamabiko-corp.co.jp/

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