日本鍛圧機械工業会は7月28日、2025暦年の受注見通しは前年とほぼ同レベルの3,430億円、昨年12月の予想から下方修正になったと発表した。
鍛圧機械の輸出は中国経済の低迷、東欧紛争の長期化、さらにはトランプ関税の影響もあり、上半期は低調に推移した。特にプレス系は自動車関連でのEV化に向けた設備投資の伸び悩みとトランプ関税に対する先行き不透明感によって投資が抑えられた感がある。関税率が決まったことにより、後半は動き出すものと思われる。
一方、板金系とサービス系は内外ともに堅調に推移しており、後半も続くことが期待できるとしている。
機種別 によると、2025暦年のプレス系は1,230億円、前年比8.5%減と予測。国内・海外ともに自動車のEV化対応の先行投資も受注残はあるが、新規需要としては一服感が見え、大型機械の投資は更新需要が一定程度期待できる。
板金系は1,230億円、前年比7.0%増と予測。国内は各種経済政策等による景気の下支えがあり、社会インフラ工事による建材関連も堅調に推移しており、後半も継続が期待できる。サービス系も堅調に推移しており、970億円、前年比3.5%増と昨年に続き900億円越えが期待できる。
国内は、2025暦年の国内は1,450億円、前年比1.7%減と予測。国内では政府による経済対策の下支えはあるものの、自動車の設備投資に勢いがなく、後半に向けては板金系の上向きを期待する。
輸出は、2025暦年の輸出は1,010億円、前年比0.9%減と予測。前半の落ち込みから、中国向けの回復と、北米向けの関税決定による持ち直し、インド等新興国の回復を期待するとしている。