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牧野フライス、25年4~6月売上は6.8%増の554億円、通期予想2,400億円(2.5%増)は変えず

 牧野フライス製作所が7月31日に発表した2025年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、553億97百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益32億1百万円(同8.2%増)、経常利益36億84百万円(同3.5%減)、純利益12億47百万円(同61.4%減)と
なった。

 受注は571億41百万円(同6.6%増)となった。アメリカの関税政策による世界経済への影響が懸念され、景気の持ち直しも緩やかとなっていたが、同社においては中国を中心としたアジア地域の設備投資需要が底堅く推移したことで、連結受注は前年同期を上回った。第2四半期以降はアメリカの相互関税の税率が主要国及び地域との間で決定しつつあるため、アメリカを中心に設備投資計画が動き出すことを期待している。

<セグメントⅠ (「個別」および国内連結子会社 )>
 牧野フライス製作所の国内受注は、前年同期並みとなった。自動車関連は部品加工向け、金型向け共に需要の回復に時間を要している中で、産業機械関連などの部品加工向けは継続して受注を獲得した。第2四半期以降も引き合いの増加が期待される産業機械関連を中心に受注の獲得に努める。

<セグメントⅡ ( MAKINO ASIA PTE LTD )>
 アジアの受注は前年同期を上回った。中国は新エネルギー車関連が継続したほか、自動車関連及び電子部品関連の金型向けが増加傾向にあり、前年同期を上回った。インドは自動車関連の部品加工向けを中心に、前年同期を上回った。取付具などエンジニアリングを含めた引合も継続している。
 アセアンは半導体製造装置関連の受注は前年同期を上回ったが、その他の業種が低調となり、前年同期並みとなった。

<セグメントⅢ ( MAKINO INC. )>
 アメリカの受注は前年同期並みとなった。航空・宇宙向けは底堅く推移したが、ジョブショップなど部品加工向けが減少した。引合数は維持しており、第2四半期以降の受注につなげられるよう尽力する。

<セグメントⅣ ( MAKINO Europe GmbH )>
 ヨーロッパの受注は、前年同期を下回った。産業機械などの部品加工向けは増加したが、航空機向けの受注は第2四半期以降にずれ込んだ商談案件もあり、減少した。2025年9月にドイツのハノーバーで開催が予定されているEMOショーにおいて、新機種となる牧野フライス製作所製横形5軸マシニングセンタ及びMakino Asia製立形マシニングセンタをはじめとし、生産性向上や自働化の提案を行い、受注の獲得に努める。

 2025年5月に武漢工場で開催したプライベートショー(2025 Makino Techno Show (Wuhan))において、Makino Asia社にて開発・製造する最新の部品加工向け汎用横形マシニングセンタ「JH5」を発表した。中国を中心としたアジア地域において拡大する設備投資需要に柔軟に応えられるよう、ラインナップを拡充し、今後もお客様に寄り添いながら生産現場の課題に対応する。

■2026年3月期の見通し
 2026年3月期の連結業績予想は、下記の前回(2025年4月30日)公表値を据え置いた。
 売上高2,400億円(前期比2.5%増)、営業利益215億円(同16.1%増 )、経常利益220億円(同9.5%増)、親会社株主に帰属す る当期純利益180億円(同24.9%増)。

牧野フライス製作所の2026年3月期第1四半期決算短信

 

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