kikai-news.net

技研製作所、沖縄県で圧入機のレンタル事業を開始

・ハット形鋼矢板対応機を初配備、国内全域の対応体制が整備

 技研製作所は8月1日、沖縄県において圧入機のレンタル事業を開始したと発表した。県内でのレンタル展開は今回が初めてで、ハット形鋼矢板(900㎜幅)に対応する「サイレントパイラー™ F301」を7月より同県の指定工場に配備した。これにより、同社は国内全地域での圧入機レンタル網を完成させたことになる。

 沖縄県ではこれまで、ハット形鋼矢板の採用例が少なかったが、2025年度(令和7年度)の「国土交通省土木工事積算基準」において、同鋼矢板を使用した硬質地盤への圧入工事が新たに掲載されたことで、今後は自治体による採用が増えると見込まれている。また、従来は対応機種を本土から海上輸送する必要があったが、現地でのレンタルが可能になったことで、輸送コストとリードタイムの削減につながる。

 技研製作所は、今回の配備を通じて、沖縄県内の河川改修工事、防衛関連施設、バイパス整備事業などのインフラ需要に対応。ハット形鋼矢板の市場拡大と自社工法のさらなる普及を目指す構え。

 ハット形鋼矢板(900㎜幅)は、有効幅が広いため施工枚数を削減でき、コスト縮減や工期短縮につながる杭材として、全国の公共工事で採用が進んでいる。一方、沖縄では対応機を保有するユーザーが存在せず、発注者が採用を見送るケースも多かった。今回の展開により、県内でも同鋼矢板を活用した施工が加速する可能性がある。

 同社が配備した「サイレントパイラー™ F301」は、単独圧入やウォータージェット併用、硬質地盤対応など多様な施工法に対応。先進の制御システムにより、施工負荷を適切にコントロールし、耐久性と操作性を両立している。全国的にも需要が高い汎用機種となっており、防災・減災ニーズへの対応力が評価されている。

 なお、「サイレントパイラー™ F301」で施工可能な900㎜幅のハット形鋼矢板(型式10H、25H型)による圧入工事が、国交省の積算基準に新たに掲載されたことは、同社の技術力と施工実績が高く評価された証といえる。

このほか、同社は総合支援システム「GTOSS™(ジトス)」を通じてレンタル機利用者へのサポートや各種ソフトウェアの提供も行っており、安全で効率的な施工体制の支援を続けている。

 詳細は、ニュースリリース

モバイルバージョンを終了