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ヤンマーの舶用水素燃料電池システムが「Red Dot Design Award 2025」を受賞―脱炭素時代の船舶に革新

 ヤンマーホールディングスは7月9日、グループ会社であるヤンマーパワーテクノロジー(大阪市北区)の舶用水素燃料電池システム「GH240FC」が、ドイツの権威ある国際的デザイン賞「Red Dot Design Award 2025」のプロダクトデザイン部門で受賞したと発表した。

 1955年に創設された同賞は、革新性・機能性・持続性などを基準に、世界中の優れたデザインを表彰するもので、プロダクト、コミュニケーション、デザインコンセプトの3部門で構成される。今回「GH240FC」が評価されたプロダクトデザイン部門は、世界最大級の製品デザイン賞として知られ、国際的に著名なデザイン専門家によって審査される。

 「GH240FC」は2023年に商品化された舶用水素燃料電池システムで、外観から突起部を可能な限り排除したシンプルなデザインにより、メンテナンス性と美観を両立。筐体カラーには、白を基調とするクリーンエネルギー市場にあって差別化を図るため、ヤンマーのブランドカラー「ヤンマープレミアムレッド」を採用した。また前面には「H₂」の文字を大きく配置し、水素を使った次世代の発電技術であることを視覚的に表現している。

 審査では、脱炭素化に貢献する点のほか、安全性や振動・騒音の大幅な低減といった船舶向けの付加価値も高く評価されたという。なお「GH240FC」は、2024年度のグッドデザイン賞も受賞しており、技術面とデザイン面の両面での優秀性が改めて認められたかたちだ。

 ヤンマーグループは「A SUSTAINABLE FUTURE」をブランドステートメントに掲げ、環境負荷ゼロ・GHGフリーの社会実現を目指す。今後も、技術とデザインの融合によって、機能性のみならず社会的価値をも備えた製品づくりを推進していくとしている。

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