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HD現代、建機事業を統合 「HD建機」として再出発・・・・・中国メディア

・競争激化の中国市場に本格参入、2030年売上1.48兆ウォン目指す

 中国工程机械商貿網:2025年7月8日

 韓国のHD現代グループは、主力の建設機械関連2社を統合し、新会社「HD建機(HD Construction Equipment)」を設立する方針を発表した。対象となるのはHD現代建機(HD Hyundai Construction Equipment)とHD現代インフラコア(HD Hyundai Infracore)で、両社の統合により、年商は8兆ウォン(約61.5億ドル)規模に達する見込み。2026年1月1日の合併完了を予定しており、今後の成長とグローバル競争力強化を狙う。

■グローバル環境の変化と中国での攻防を見据えて
 統合の背景には、世界的な経済不透明感や建機業界の競争激化、そして中国市場での主導権争いがある。米キャタピラーやコマツが依然として強い影響力を持つ一方、コストパフォーマンスと開発スピードに優れる中国メーカーが台頭。市場の中堅勢力は厳しい立場に置かれている。

 直近の英KHLグループによる「世界建機メーカー上位50社(2025年版)」では、HD現代インフラコアが売上30億ドルで21位、HD現代建機が25億ドルで25位。今回の統合により、売上規模では60億ドル超となり、競争力の大幅な底上げが期待されている。

■「Hyundai」と「DEVELON」の2ブランド体制で展開

 新会社は「Hyundai」と「DEVELON」の二大ブランドで建機市場に対応。建設機械を中心に、エンジンやアフターサービス、そして次世代の電動化・スマート建機や統合型ソリューションの開発にも注力する。

 HD建機は、統合による開発力と資源の集約を背景に、2030年までに売上14.8兆ウォン(約110億ドル)を目標に掲げている。

■中国市場攻略へ戦略転換
 統合の狙いの一つは、世界最大規模の建機市場である中国への対応強化にある。2025年1〜5月の中国国内における油圧ショベル販売は前年比25.7%増と回復傾向にあるものの、三一重工や徐工機械など地元大手が圧倒的シェアを握っている。HD現代は、今回の統合によって「Hyundai」「DEVELON」両ブランドのシナジーを活かし、新たな競争余地を見出そうとしている。

 また、グループは2025年4月に江蘇省常州の生産ラインを停止し、生産機能を山東省・煙台のHD現代インフラコア工場に集約。ここを中国戦略の中核製造拠点として位置づけ、生産効率とコスト競争力を高めていく。

■「内耗」から「協調」へ、中国での再スタート
 HD現代はこれまで、ブランド間の競合ともいえる内部競争構造を抱えていたが、今回の統合で「内耗」から「協調」への戦略転換を図る。今後は意思決定の一本化によって、収益基盤の多様化と持続的成長に向けた基盤構築を進める方針だ。

 グローバルでの産業構造の変化、中国市場での激戦の中で、HD現代の大胆な再編は注目に値する。新たに誕生するHD建機が、業界にどのようなインパクトをもたらすか、その行方が注目される。
 
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