kikai-news.net

東洋エンジニアリング、55億円請求の仲裁申し立て通知を受領、タイ発電所プロジェクト巡り

 東洋エンジニアリングとその子会社であるテックプロジェクトサービスは7月2日、タイの電力会社3社(GULF NC、GULF NRV1、GULF NRV2)から国際仲裁を申し立てられたと発表した。仲裁は、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)において英国法を準拠法として進められる。

 仲裁の対象となるのは、東洋エンジニアリングとテックプロジェクトサービスがタイで受注・建設したコンバインドサイクルコジェネレーション発電設備3件で、2014年に契約し、2018〜2019年に完成した。建設地はプラチンブリ県およびナコーン・ラーチャシーマー県。

 タイ側3社は、当該プロジェクトで納入されたガスタービンジェネレーターに不具合があったと主張し、これにより発生した修理費用、交換部品の調達費、事業中断損失、保険料の増額分など、総額約55億円(タイバーツ・米ドル換算)を請求している。

 これに対し東洋エンジニアリングは、「不具合に関する具体的な説明は受けておらず、仲裁申し立ても事前の協議なしに行われた」として、仲裁自体が不当であるとの認識を示している。また、すでに瑕疵担保期間は満了しており、法的・契約的根拠に欠けると反論。今後の仲裁手続きの中で正当性を主張していく方針。

 同社は、今回の仲裁が業績に与える影響はないと見ており、必要があれば速やかに続報を開示するとしている。

<テックプロジェクトサービス株式会社>
所在地:千葉県千葉市美浜区中瀬1-1
代表者:代表取締役社長 瀬尾範章
事業内容:産業設備の企画・設計・機器調達・建設・運転指導
資本金:3億円

 ニュースリリース

モバイルバージョンを終了