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パーカー・ハネフィン、カーティス・インスツルメンツを買収、電動化分野を強化へ

 Parker Hannifin(パーカー・ハネフィン): 2025年6月30日

 米オハイオ州クリーブランド—-モーション・コントロール技術の世界的リーダーである米パーカー・ハネフィン(Parker Hannifin、NYSE:PH)は30日、産業用車両向け制御システムを手がけるカーティス・インスツルメンツ(Curtis Instruments, Inc.)を買収することでリールコ(Rehlko)と合意したと発表した。買収額は約10億ドル(約1,450億円、145円換算)で、年内の取引完了を見込む。規制当局の承認などを条件とする。

 カーティスは、モーター速度制御装置、計測機器、電力変換装置、入力デバイスなどを設計・製造しており、パーカーが展開する電動モーターや油圧技術、電動化ソリューションとの補完性が高い。2025年の売上高は約3億2,000万ドル(約464億円)を見込む。

 パーカーの会長兼CEOであるジェニー・パーメンティア氏は、「今回の買収は、世界的な電動化の潮流に沿ったものであり、当社の厳格な財務基準も満たしている。カーティスの技術が加わることで、産業機械やオフハイウェイ機械の電動化ソリューションをさらに強化できる」とコメントした。

 また、「当社の事業展開手法である『ウィン・ストラテジー』により、買収後の統合効果と株主価値の創出を見込んでいる」と語った。

 売却元であるリールコのブライアン・メルカCEOは、「カーティスは革新性の高い優良企業であり、今後はパーカーの下でさらなる成長が期待できる」と述べた。

 また、リールコのファイナンシャルスポンサーであるプラチナム・エクイティの幹部2名も「パーカーはカーティスにとって理想的なパートナー」との共同声明を発表した。

 なお、今回の取引において、パーカーの財務アドバイザーはグッゲンハイム・セキュリティーズ、米国側の法務アドバイザーはジョーンズ・デイ、欧州法務アドバイザーはエバシェーズ・サザーランドが務める。リールコ側の財務アドバイザーはBofAセキュリティーズとゴールドマン・サックス、法務アドバイザーはギブソン・ダン・アンド・クラッチャー。

■パーカー・ハネフィンについて

 パーカー・ハネフィンは、モーションおよびコントロール技術のグローバルリーダーとして、100年以上にわたりさまざまな工学的革新を支えてきた。S&P500銘柄の中でも配当増配年数が69年と長く、財務健全性と株主還元を重視する企業として知られる。

 公式サイト:www.parker.com / X(旧Twitter):@parkerhannifin

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