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日鉄エンジ子会社、タイ湾で中央処理プラットフォーム新設を受注

・Valeura Energy向け、2027年前半の生産増強へ

 日鉄エンジニアリング(東京都品川区)は6月26日、連結子会社のThai Nippon Steel Engineering & Construction(TNS)が、タイのValeura Energy(Thailand)から中央処理プラットフォーム(CPP)の新設工事を受注したと発表した。タイ湾にあるWassana鉱区において、24本の生産井を備えた海上設備の設計・調達・製作・試運転を請け負う。

 Valeura Energy(Thailand)は、カナダ・Valeura Energyの100%子会社で、タイ湾で石油と随伴ガスの生産を行っている。CPPは、ウェルヘッド・プラットフォーム(WHP)から採掘された原油や天然ガスを集約し、一次処理の後にパイプラインで輸送する中核設備。今回の新設はWassana鉱区の生産能力を拡張するもので、2027年前半には日量1万バレルの生産を目指す。

 TNSは1987年にタイで設立され、これまでに同地域で約230基のWHPと2,300kmに及ぶ海底パイプラインを建設してきた実績を持つ。Valeuraとの間では同種設備の新設や既存設備の改造・メンテナンスで長年取引があり、今回の受注も一貫したEPC(設計・調達・建設)体制と信頼関係が評価されたもの。

 今回のCPPは将来的に周辺に追加設置されるWHPとも接続可能な設計で、今後の増産や設備拡張にも対応できる構造となっている。日鉄エンジニアリングは今後もタイやその周辺国での海洋資源開発やCO₂排出低減、CCS(Carbon Capture and Storage)関連事業への対応を強化し、エネルギー安全保障と環境課題への貢献を継続していく方針。

 ニュースリリース

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