・太陽光・蓄電池・発電機を統合、建設現場やイベント会場での脱炭素化を推進
やまびこ(東京都青梅市)は6月18日、カーボンニュートラル社会の実現に向けた革新的な発電システムやまびこ、発電機稼働を90%削減する次世代ハイブリッド発電システムを発売「マルチハイブリッドシステム 10kVA」の販売を開始したと発表した。同システムは太陽光発電、蓄電池、発電機を組み合わせることで、従来の発電機単体と比較して稼働時間を最大90%削減し、CO2排出量の大幅な抑制を実現する。
■天候に応じた最適な電力供給を実現
この結果、発電機単体を24時間稼働させた場合と比較して、化石燃料由来の軽油使用量を最大90%削減できるという。これにより運用コストの削減にも大きく貢献する見込みだ。
■新開発のエネルギーマネジメントシステムを搭載
同製品には新エネルギーマネジメントシステム「K-EMS(ケムズ)」を搭載。発電機の稼働を最小限に抑えることで運用効率を最適化し、燃料残量の遠隔通知機能も備える。
また、ISO/IEC27001に準拠したセキュリティ環境のもとで遠隔監視が可能で、複数現場の同時管理にも対応している。三相・単相同時出力にも対応し、多様な電力ニーズに柔軟に応える設計となっている。
■建設現場からイベント会場まで幅広い用途に対応
想定される活用シーンは多岐にわたる。建設現場では仮設電源として、イベント会場では騒音や排気を大幅に軽減することで来場者や周辺環境への配慮を実現する。災害対策やBCP(事業継続計画)用途では停電時の独立電源として高い信頼性を発揮し、再生可能エネルギー活用を重視する企業や自治体のカーボンニュートラル推進にも貢献する。
従来の発電機と比べて騒音・排気・燃料補給の手間を大幅に軽減できることも大きな特長で、作業環境の改善効果も期待される。
■2050年カーボンニュートラル達成への貢献
やまびこは、地球温暖化に伴う異常気象や災害リスクの高まりを受け、「2050年カーボンニュートラル達成」という世界共通の目標に向けた取り組みを強化している。同社は課題解決に向けて同じ志を持つアライアンス企業と協力し、これまで培った知見と技術を活用した革新的な発電システムの開発を進めている。
■マルチハイブリッドシステム 10kVAの詳細は「第7回 国際建設・測量展」のカタログに掲載されている。同社のカーボンニュートラルソリューションに関する情報は、専用Webサイト(https://www.yamabiko-corp.co.jp/shindaiwa/special/id=gogreen/top/)で確認できる。
発電機メーカーとしての技術力を活かした今回の新製品により、建設業界やイベント業界における脱炭素化の加速が期待される。