・唯一のミルライナー製造企業として地位を確立
Metso (メッツォ):2025年6月18日
フィンランドに本社を置く産業機械大手のメッツォ・コーポレーション(Metso Corporation)は、オーストラリアでの事業拡大を発表した。同社は西オーストラリア州キャニングベール工場にメガクラスプレス機を導入し、地域での製造能力を強化する。
■大型ライナー製造能力を現地で強化
この投資により、メッツォはオーストラリアで唯一のミルライナー製造企業としての地位を確立し、より地域密着型の顧客サービスを提供できるようになる。
■持続可能性への取り組み
顧客により近い場所で重要な耐摩耗部品を製造することで、メッツォは効率性の向上だけでなく、より持続可能な鉱業界への貢献も目指している。輸送によるフットプリントの削減は、同社の環境責任へのコミットメントと一致し、業界全体の炭素排出量削減努力を支援する。
メッツォのアジア太平洋地域社長であるスチュアート・スナイド氏は次のように述べている。
「2024年に開設したカラサ・サービスセンターでの地域サポートの利点について、お客様からすでに非常に好意的な反応をいただいています。キャニングベールでのメガクラスプレス機の追加により、お客様により近い存在となり、最先端のサービスを提供するという当社のコミットメントを強化しています。」
■製造能力の飛躍的向上
新設されるメガクラスプレス機により、製造の柔軟性が大幅に向上する。最大4.5m×3.2mのカバレッジを持つ超大型Megalinerの製造が可能となり、重量制限は顧客の設置能力によってのみ定義される。
大型で重い部品の製造能力により、より迅速で安全なミルリライニング作業が可能となり、ミルの稼働率向上と顧客の生産性向上を実現する。複数のライナーの同時生産という追加された柔軟性により、製造効率の向上、コスト削減、リードタイムの短縮が実現される。
■グローバル製造ネットワークの一環
メッツォのミルライニング部門シニア・バイス・プレジデントであるマーティン・カールソン氏は、この投資について以下のようにコメントしている。
「オーストラリアでの生産能力拡大により、お客様に高品質で持続可能な耐摩耗ソリューションを提供するという当社のコミットメントを強化できることを嬉しく思います。この投資は当社のグローバルフットプリントを強化し、地域化の観点から製造拠点を発展させながら、ミルライニング技術において引き続きリーダーシップを発揮することを保証します。」
今回のキャニングベール工場での能力・性能向上は、チリのコンコン、ペルーのリマ、メキシコのイラプアト、ブラジルのソロカバ、インドのアルワル、リトアニアのシャウリアイにある工場を含む、メツォの地域ゴム・Poly-Met生産ネットワークを補完するものだ。
■Metso (メッツォ)について
メッツォは、世界の骨材、鉱物処理、金属精製業界向けの持続可能な技術、エンドツーエンドソリューション、サービスの分野でフロントランナーとして事業を展開している。同社は製品とサービスの専門知識により、顧客のエネルギーと水の効率性を改善し、生産性を向上させ、環境リスクを軽減している。
フィンランドのエスポーに本社を置く同社は、2024年末時点で約50カ国に約17,000人の従業員を擁し、2024年の売上高は約49億ユーロを記録している。メッツォはナスダック・ヘルシンキに上場している。